Teamsによる「クラウド電話」に移行したPUMA、“PBX脱却”の成果とは?音声通話システムを全面刷新

スポートブランドを手掛けるPUMAが、クラウド電話への全面移行を進めている。従来のオンプレミス型のPBXの運用を脱却する狙いと、その成果とは。

2025年09月03日 05時00分 公開
[Joe O'HalloranTechTarget]

 ランニングやトレーニング、各種球技、モータースポーツに至るまで幅広くスポーツウェアやスポーツ用品を提供しているPUMA。同社は各国での業務において、それぞれ異なる電話システムを運用してきた。地域ごとの通信事業者による電話回線と、オンプレミス型のPBX(構内交換機)を併用してきたが、サービス品質のばらつき、拡張性の低さ、機器や保守のコストや管理の複雑さといった課題を抱えていた。そこで同社は、音声通話のためのインフラを刷新することを決断した。

移行の成果は? LoopUpの役割とは

 PUMAは英国に本社を置くLoopUpの支援サービスを選択した。LoopUpは、ユニファイドコミュニケーション(UC)ツール「Microsoft Teams」と、各国の公衆交換電話網(PSTN)との接続を可能にする「クラウド電話」の導入支援サービスにおいて豊富な実績を持つ。PUMAはまず、チリ、メキシコ、アルゼンチンと続き、オーストラリアとニュージーランドでの新たな音声通話システムの導入を完了させた。

 従来PBXを運用してきたオーストラリアとニュージーランドでは、機器への投資とその保守コストが高額になっていたという。同社はPBXを廃止し、全ての通話をMicrosoft Teamsに移行させた。結果として管理作業を大幅に簡素化でき、コスト削減もできた。

 今回導入したサービスは、PUMAの全社的な基準を満たしつつ、地域ごとの支払い方法やコンプライアンス要件にも対応している。これにより同社は、各国の音声通話システムとそのコストを一貫して管理、監視できるようになった。

 今回のプロジェクトにおいてLoopUpが果たした役割について、PUMAのITコミュニケーションシステム部門のチームヘッドを務めるゾラン・バレノビッチ氏は「導入プロセス全体を通じて、レスポンスが速く、機敏に行動してくれた」と評価する。バレノビッチ氏が特に、以下を高評価のポイントとして挙げる。

  • セットアップの手間を削減できたこと
  • インフラコストの削減ができたこと
  • 複数地域での一貫した通話体験を実現できたこと
  • 各地域で一貫したサポートが得られたこと

翻訳・編集協力:雨輝ITラボ(リーフレイン)

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