東芝グループはハイブリッドワーク実現を目指し、クラウド型セキュリティサービス「Cisco Umbrella」とクラウド電話サービス「Webex Calling」を導入した。何が可能になったのか。
東芝を含む東芝グループは、KDDIとシスコシステムズの支援を受けてハイブリッドワーク(オフィスワークとテレワークを組み合わせた働き方)の実現を目指す。同グループは2021年3月に、社員約10万人に対しクラウド型セキュリティサービスの「Cisco Umbrella」を導入。クラウド電話サービスの「Webex Calling」も2021年4月に導入し、2022年5月末時点で東芝グループの社員約2万人が利用している。
東芝グループは従来、ネットワークに外部との壁を作り社内ネットワークのセキュリティを確保する「境界防御型ネットワーク」を採用していた。しかし同社はハイブリッドワークのより確実なセキュリティを確保するため、ゼロトラスト(ネットワークの社内外を問わずリスクの存在を前提とする)の概念を取り入れた次世代ネットワークへの移行を検討していた。
Cisco Umbrellaは、PCのDNS(名前解決)サーバ設定で同サービスのIPアドレスを指定するだけで、場所やVPN(仮想プライベートネットワーク)の有無を問わず安全なインターネット接続を実現する。東芝グループは以下のポイントを評価し、同サービスの導入を決定した。
Cisco Umbrellaの導入後、東芝グループの社員は場所を問わずセキュリティを確保して業務を実施できるようになった。管理画面からユーザー情報を一元管理できるため、IT部門のセキュリティ管理の負担削減にもつながったという。
東芝グループはセキュリティ対策の他にも、電話応対の課題を抱えていた。会社の固定電話に問い合わせがある場合、テレワークで働く社員による応対が難しかったのだ。この課題を解決するため、東芝グループはWebex Callingを導入。同サービスはKDDIが提供するクラウド通話サービス群「Cisco Webex with KDDI」の機能の一つだ。東芝グループは導入検討時に以下ポイントを評価した。
東芝グループはWebex Callingの導入により、テレワークでも電話応対が可能になった他、従来の固定電話に必要だったサーバのメンテナンスなど運用保守関連の管理業務を軽減できたという。
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