神戸大学がIPsec VPNからF5製品によるSSL VPNへとリモートアクセス環境を再構築。運用負荷とコストを抑えながらセキュリティの向上を実現した。
F5ネットワークスは5月26日、神戸大学が同社のSSL VPN装置「FirePass」を導入し、リモートアクセス環境を再構築したことを発表した。
神戸大学では、これまで学内外のネットワークアクセスに、IPsecを利用したVPN接続によるリモートアクセスを利用していた。しかし「設定時にクライアント端末に専用ソフトウェアをインストールしなくてはならず、実際にVPNを利用できるまでに手間と時間がかかる」「使用しているクライアント端末のOSのバージョン違いや使用機器の違いにより、正常な動作が得られないケースがある」「ISPのネットワーク環境の違いによりアクセスができない」といった、IPsec VPN特有の問題を抱えていた。また、セキュリティポリシーの柔軟な設定が困難なため、すべてのユーザーにセキュリティポリシーが適切に適用されないことも課題であった。
こうした問題を解消するために、同学では2008年春、IPsecの代替としてF5のFirePassを導入。FirePassは、SSL対応のWebブラウザさえあればどこからでもリモートアクセスを実現するSSL VPNアプライアンスである。また、FirePass単体でアクセスコントロール機能を持つ上ため、運用負荷と費用を抑えながらアクセスコントロールとセキュリティの向上を実現したという。
今後神戸大学では、学内外からのリモートアクセス環境をすべてFirePassへ移行予定。セキュリティ確保が必要なシステムの開発は今後もSSL VPN経由で行い、FirePassによるセキュリティ基盤を確保していくとしている。
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