Macでも使える無償の互換性検証サービス
「IEでページが崩れる」を防ぐために「modern.IE」を強くお勧めする理由
Webサイト構築で難しいのがWebブラウザのバージョンごとの違いに対応すること。米Microsoftが提供する互換性検証サービスでは、「Internet Explorer」各バージョンの互換性を無償でチェックできる。
企業のデスクトップ管理者が直面している最大の問題の1つはWebブラウザとアプリケーションの互換性である。米Microsoftの「Windows 7」や「Internet Explorer 11」へのアップグレード、新しいコードの展開、単なるWindowsの修正プログラムのインストールなどIT環境の変化は千差万別だ。だが、それに伴うユーザーの不満はどれもよく見られるものだ。例えば、「この変化のせいでアプリケーションが動かなくなった」「この新しい機能はどうしてWebブラウザで動かないのか」といった具合である。
互換性の問題は開発の段階から品質保証の段階まで続く。Webブラウザのバグ、「Windows 8」用アプリケーションの互換性の問題、関連するトラブルがユーザーの環境であっという間に発生し、その問題の解決がデスクトップ管理者に委ねられる。
だが心配は要らない。Microsoftが提供する「modern.IE」というサービスで、Internet Explorer(以下、IE)の互換性の問題を管理者がテストするためのツールやリソースが提供されている。個人的には仮想マシンを無料でダウンロードできるところが気に入っている。また、Windowsだけでなく米Appleの「Mac」や「Linux」、さらには米Oracleの「VirtualBox」や米VMwareの「VMware」などのシステムで使えるのも魅力的だ。
XP上のIE 6から8.1上のIE 11まで対応
仮想マシンで用意されているWindowsとWebブラウザの組み合わせは最大9種類。「Windows XP」でIE 6を実行するという古い環境から、「Windows 8.1」でIE 11を実行するという最新の環境まである。modern.IEのWebサイトから直接WebページをスキャンしてWebブラウザとの互換性を確認することもできる。また、スタンドアロン版もダウンロード可能だ。modern.IEに対する不満は、最近になってやっとその存在を知ったことくらいだろう。
次の画面ショットはIE 11とWindows 8.1をmodern.IEの仮想マシンで実行している状態を示している。
modern.IEをテストやセキュリティ対策目的で使用する場合に留意すべきことを以下に紹介する。特に運用データがあるネットワークでテストを行う場合には、これらの点に留意されたい。
- modern.IEの仮想マシンはWindowsデスクトップに自動的にログオンするので、認証が不要だ。認証を求めるには、コマンドプロンプトで「control userpasswords2」と入力し、「ユーザーがこのコンピューターを使うには、ユーザー名とパスワードの入力が必要」のチェックボックスをオンにする必要がある
- Windowsの自動更新はデフォルトでオフになっている。これは恐らくIEが自動的にアップグレードされるとテスト作業が妨害されてしまうことへの配慮だろう
- 「Windowsファイアウォール」はデフォルトで全ての仮想マシンで有効になっている。ただし、マルウェア対策の設定は仮想マシンによって異なる。例えば、Windows 8.1の仮想マシンでは最小限のマルウェア対策(「Windows Defender」)が設定されているが、Windows XPの仮想マシンでは全く対策が設定されていない。そのため注意が必要だ
- Windows XPと「Windows Vista」の仮想マシンでは30日以内にOSのライセンス認証を行う必要がある。「Windows 7/8/8.1」の仮想マシンでは、自動的に90日間の試用版のライセンス認証が行われる。自動的にライセンス認証が行われない場合は、管理者としてコマンドプロンプトを起動し「slmgr /ato」と入力する必要がある。ライセンス認証、リセット、スナップショットについての詳細情報は、仮想マシンのデスクトップ壁紙に記載されている。
Microsoftは「互換表示」機能などを提供してIEの互換性の問題を最小限に抑えることに努めている。だが、ほとんどの企業では古いアプリケーションと新しいアプリケーションを同時に実行している。その中には社内で開発したものやサードパーティー製のものもある。そのため、Windows 8ではアプリケーションの互換性の問題が続くだろう。
modern.IEのWebサイトで提供されているダウンロードやその他のリソースをチェックして、ソフトウェア開発やIT管理ライフサイクルに是非役立ててほしい。テスト環境をセットアップして、Webブラウザの互換性の問題を防いだり、問題のトラブルシューティングを行ったりすることが可能だ。同時に、自分が管理している環境について詳しく把握して実践的なスキルを磨くことができるという点でも大きな意味があるだろう。
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