2015年も目が離せない
アプリ仮想化ライバル対決、CitrixとVMwareの攻防はどうなる?
米Citrix Systemsは2014年に「Citrix XenApp」を復活させ、新たに「Citrix Workspace Services」(CWS)を発表した。だが、米VMwareもすぐ後を追随している。2015年も仮想化ベンダーの動向から目が離せないだろう。
主要仮想化ベンダーの2014年の動向をまとめる時期がやってきた。筆者は毎年年末に、その年の「良かったこと」と「悪かったこと」を取り上げた記事を執筆している。だが、正直なところ2014年については、それほど悪い出来事が思い付かない。
2013年は最大の失敗が米Microsoftの「Windows 8」で、次点が同社のライセンスということは誰の目にも明らかだった。
Microsoftが2014年にどちらの問題にも対処したことは、多くのIT担当者が驚くところとなった。そこで2014年は、この流れが続くと信じてネガティブな面はあえて探さないことにする。
誤りを正したCitrix
米Citrix Systemsは2014年の上半期に幾つかの話題を提供した。1つは「Citrix XenApp」の復活だ。同社は2013年6月にXenAppの類似機能を「Citrix XenDesktop」に搭載し、スタンドアロン製品としてのXenAppの提供に終止符を打った。そしてユーザーの怒りを買うことになった。XenAppの復活はユーザーの怒りを鎮めるための対応だ。当初、これは朗報とされていたが「Citrix XenApp 7.5」が動作するプラットフォームは「Citrix XenApp 6.5」と異なるだけでなく、搭載機能も少ないという点は少なからずユーザーを落胆させた。
Citrixは2014年5月に開催された同社の年次ITカンファレンス「Citrix Synergy」までに「Citrix XenApp 7.6」を発表し欠落していた機能を補って許容範囲になるように態勢を立て直した。だが、移行に関しては今もなお大きな議論が巻き起こっている。天才的なひらめきか思いがけない幸運に恵まれたのかは定かではないが、この状況を最大限に活用したのが米VMwareだ。
VMwareは2013年末にCitrixの幹部を数人引き抜いた。この動きはXenAppのスタンドアロン製品として提供が廃止されたのと時期を同じくしている。そのためVMwareはCitrixの顧客ベースをよく理解していた。Citrixがこの状況にどのように対処すべきか考えている間にVMwareは独自のリモートデスクトップセッションホスト(RDSH)製品の開発を進めていた。そして、両社は公平な場で競うこととなった。
Citrix Synergyのちょうど1カ月前に当たる2014年4月9日に、VMwareはRDSHサーバからアプリケーションを配布する機能を備えた「VMware Horizon 6」を発表した。この動向は2~3年前のVMwareの方向性からは想像も付かないもので、約20年に渡ってCitrixが独占してきた市場領域を揺るがす出来事だった。
もちろんCitrixも黙って見ているわけではなくCitrix Synergyで2つの話題を提供した。1つはWindows PCで動作する管理しやすいクライアントハイパーバイザー「Citrix DesktopPlayer for Windows」だ。Citrixの製品ラインアップでは、ハードウェア上で直接動作する「Citrix DesktopPlayer for Mac」と「Citrix XenClient」に並ぶ製品となる。
もう1つは「Citrix Workspace Services」(CWS)だ。CWSは、DaaS(Desktop as a Service)プラットフォームやクラウドアーキテクチャなど、捉え方はさまざまだ。
実際のところ、CWSはオンプレミス/オフプレミス環境にあるデスクトップ、アプリケーション、モバイルサービスを統合して管理できるクラウドベースの管理プレーンのようなものだ。ユーザーにどのくらい受け入れられるかは分からないが、恐らく「Citrix Synergy 2015」が開催される2015年5月ごろまでにはその答えが出ているだろう。
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