アプリケーション仮想化Q&A【後編】
アプリケーション仮想化の2大製品、ThinAppとXenAppの違いとは?
アプリケーション仮想化を代表する2製品の違いを解説する。また、アプリケーション仮想化の導入で考えられるネットワーク上の課題、不適合なアプリケーションとは。
前編「専門家が解説する、2つのアプリケーション仮想化」では、専門家のアラステア・クック氏がアプリケーション仮想化にはリモートアプリケーションとアプリケーションストリーミングという2種類があることを解説した。後編では、引き続きクック氏がアプリケーション仮想化の課題や主要製品について解説する。
アプリケーション仮想化では、どのようなネットワーク上の課題があるか?
クック氏 レイテンシはもう1つの問題だ。データをやりとりするのにどれくらい時間がかかるか? 誰も光の速度を変えることはできない。データセンターから離れるほど、情報が手元に到着するまでに時間がかかる。そうした事実は、アプリケーションユーザーインタフェースのパフォーマンスを低下させる。
もっとも、近代的なリモートプロトコルはこれらの問題に非常によく対応している。ネットワークのさまざまな特性の影響はプロトコルごとに異なる。高レイテンシに強いプロトコルもあれば、情報の一部が途中で消失したときにうまく機能できるものもある。
仮想化に向かないアプリケーションはあるのか?
クック氏 アプリケーションの利用形態による。例えば、データセンターのリソースを大量に消費する重量級のCADアプリケーションの場合、高レイテンシ、低帯域幅でも十分に機能する。
一方、アプリケーションが大規模で複雑になればなるほどストリーミングは難しくなる。アプリケーションがローカルにインストールされたとき、それがどのように動いているかキャプチャーする必要があり、うまくやるのが難しい。
アプリケーション仮想化は、仮想デスクトップインフラ管理者がディスポーザブルデスクトップを作成するのにどう役立つのか?
クック氏 ほとんどの仮想デスクトップインフラ(VDI)環境の導入が目指すところは、ユーザーがアクセスする仮想マシンをその場限りの使い捨て状態にすることだ。ユーザーの環境には固執するが、仮想マシンはそうではない。これがアップデートとサポートで役立つ。
(私の顧客の場合)使い捨ての状態に持っていくためのカギは、少数のユーザーに利用されるアプリケーション全てを仮想化することだった。VMware ThinAppを導入すれば、スタッフの20%に適用していたディスポーザブルデスクトップを、VDIを利用する全員に適用できるようになる。仮想マシンレベルでユーザーごとに特別な環境が必要でなければVDIは十分ペイする。
VMware ThinAppとCitrix XenAppの違いは?
クック氏 VMware ThinAppとCitrix XenAppはVDI環境に適合するアプリケーションストリーミングの製品であり、従来のデスクトップ環境にも対応している。両製品とも、状態の良いクリーンなコンピュータ上でアプリケーションの動作をキャプチャーし、その違いを監視している。そのキャプチャーされた環境を実行するために、仮想ファイルシステムとレジストリのためのランタイムを提供する必要がある。
これら2つのツールは、ランタイムの提供方法が大きく異なる。ThinAppの場合は、ランタイムが少数のファイルとして、キャプチャーされた全てのアプリケーション内に含まれる。一方、XenAppやMicrosoft App-V、米Symantecのアプリケーションストリーミング技術(旧Altiris)などは、エージェントをインストールすることでランタイムを提供する。XenAppはオンラインプラグインを、App-Vはクライアントを展開する。
ランタイムが製品ではなくエージェントにある場合、各製品は中央管理サービスとやりとりをする。もし、製品には仮想化ファイルシステムを含む実行可能コンテナだけが用意されているのであれば、全てのポリシーと管理が同じでなければならない。また、ThinAppはUSBに置いて“空港のラウンジ”で利用できるが、XenAppやApp-Vは管理サーバと接続する必要がある。これは、各製品がしばしば会社の所有するデバイスでのみ実行されることを意味する。会社所有でないデバイス上でリモートアプリケーションにアクセスする場合は、データセンターからアプリケーションをストリーム配信するためにRemote Desktop Services(RDS)を利用すればよい。
アップデートもこれらの2つの方式では異なる。エージェントを使用する場合は管理サーバ上でアップデートを実行する。ThinAppであれば中央のコピーではなく、ユーザーがダウンロードするコピーの方をアップデートする。
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アプリケーション仮想化Q&A
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