新旧インフラで適合するタイプが異なる
SDSの最適な構築方法が分かる3つの選択肢
「Software-Defined Storage」を実現する方式は、システムの特性や種類によって異なる。悩んでいる担当者に向けて、最適なSDS構築に必要な選択肢を提供する。
「Software-Defined Storage」(SDS:ソフトウェア定義ストレージ)アーキテクチャの1つ目の選択肢は、ハイパーバイザーに組み込まれ、常にその一部として機能する製品だ。米VMwareがSDS関連機能として提供している「Virtual SAN」は、同社のサーバ仮想化ソフトウェア「VMware vSphere」の一部として組み込まれている。また米Microsoftのハイパーバイザー「Hyper-V」には、同社が開発した「Clustered Storage Spaces」というSDS関連機能が搭載されている。
2つ目のSDSアーキテクチャの選択肢は、ハイパーバイザーに依存しないサードパーティー製品だ。これらはVMwareや米Citrix Systemsのハイパーバイザーに加え、Hyper-V、米Red Hatの「KVM」などで使用できる。米Maxta、米Starwind Software、英StorMagicなどが、こうした製品をソフトウェアとして提供している。その機能は主要なSDS関連製品ベンダーと同等か、それ以上のものも多い。利用できる機能は同じだが特定のハイパーバイザー専用のものではない。また、こうした製品で作成するストレージリポジトリは、さまざまなハイパーバイザー間で共有できる場合もある。
3つ目の選択であるストレージ仮想化はさらに歴史が長い。ストレージ仮想化を扱う製品には、米IBMの「IBM Spectrum Virtualize」(旧「IBM SAN Volume Controller」)や、米DataCore Softwareの「SANsymphony-V」などがある。これらの製品は、SANのハードウェアの容量を全て仮想化し、容量を効率的に割り当てるためのソフトウェアを備える。アプリケーションワークロードで特定のデータ保護方式を採用しているストレージが必要な場合は、管理インタフェースから必要な設定を選択し、データ保護をストレージに割り当てることができる。
ストレージ仮想化は、ほとんどのレガシーインフラに適合する。そのため、SDSアーキテクチャを実装する方法としては恐らく最善の選択肢だろう。他の選択肢とは異なり、サーバに直接接続するストレージ(DAS)の設定を使用する必要がない。つまり、ストレージの共通プールを構築して自由に割り当てるだけだ。
本稿で紹介した各SDS関連製品はさまざまな形態を取っており、対応するニーズも異なる。環境をVMware製品で固めているストレージ管理者で、全ストレージを管理する単一のベンダーが必要な場合は、VMware専用のVirtual SANを導入したいと考えるだろう。一方、汎用的なインフラを使用し、さまざまなハイパーバイザーのサポートが必要な場合は、ハイパーバイザーに依存しないサードパーティーの製品やストレージ仮想化製品を選ぶとよいだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
10
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー