自分の担当ではないと抵抗するのは時間の無駄
Windows管理者が磨きをかけるべき5つのスキル
企業のWindows Server管理者には、データセンターの管理者と同様に、システム全体のパフォーマンスを向上させるための定期メンテナンスとアップグレードのスキルが求められる。
IT管理者にとっては、仮想化とクラウドの導入によりITの展望が劇的に変化している。コンテナの急増により、一般的なサーバ管理者としてのIT管理者の役割がやや不明確になっている。自分の役割ではないと突き放してもよいが、急速に広がる変化を受け入れ、リスクを取り除く方に力を注いでみてはいかがだろうか。
本稿ではMicrosoftの「Windows Server」関連の5つのテクノロジーを紹介する。これらのテクノロジーによってシステム稼働の負荷を軽減し、ビジネスを後押しできるだろう。
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「人生を左右するほど重要」なPowerShellとは
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最新のWindows Server「Windows Server 2016」について
Windows Server自体と、データセンターやクラウドでのその使用方法には大きく5つの変化が起きている。IT管理者は、この5つのスキルの熟練度向上に時間をかけるべきだ。これらのスキルは時がたつにつれ、右肩上がりにその重要性が増すことになる。
PowerShellスキルの強化
Microsoftの「PowerShell」は単なるスクリプト言語にとどまらない。タスク自動化を支援するフレームワークとしてWindows管理の基本となる。また、同社の「Microsoft Azure Stack」や「Project Honolulu」といったサーバ管理ツールでも活用されている。PowerShellはWindows Serverを管理する必須のインタフェースといえるだろう。なお、Microsoft Azure StackはオンプレミスでAzureサービスを実行する仕組みで、Project Honoluluはハイブリッド環境に適応したブラウザベースのサーバ管理ツールだ。
多くのサードパーティーベンダーがこのツールと連携するよう設計したスナップイン(部品)を用意している。そのため、PowerShellはWindowsと多数のエンタープライズアプリケーションの両方に対応するインタフェースになる。さらに、ハードウェアインフラ用のインタフェースとしても利用できる。このような共通の結び付きもあって、PowerShellは管理者による大規模な自動化の取り組みを後押しする。
自動化方法への注目
メニューを次々とクリックしてタスクを完了する時代は終わった。IT部門では管理者が複数回行うタスクは全て自動化すべきだという主張が声高に唱えられている。
IT管理者はありとあらゆる作業を自動化すべきなのだ。重要なのは時間の節約だけではない。自動化は、サービスとアプリケーションを、顧客に対して迅速かつ欠点のない方法で提供することができる。これまでの管理者がどれほど優秀だったかは関係なく、自動化した定型作業が業務を効率化するだろう。
自動化手順はPowerShellスクリプトのようにシンプルなものもあれば、Linuxディストリビューションを製造、販売するRed Hatの「Ansible」や企業のITインフラ管理を支援するPuppet Labsの「Puppet」などのオープンソースの構成管理ツールを使った複雑なものもある。セルフサービスポータル環境(ユーザー自身が必要な申請をWebページから実施する環境)に求められるのは、管理者が手動で介入する必要のない統制された環境だ。1台または多数のサーバを導入、管理、監視するのが一般的だ。自動化ツールは管理者の介入を極力排除した環境の実現を支援する。
可能ならServer Coreを導入
Microsoftが「Windows Server 2008」で「Server Core」を導入したとき、多くの管理者はなぜこのOSにはGUIによる管理がないのだろうと疑問に感じていた。それから数年がたち、Server Coreは「Windows Server 2016」の初期状態でインストールする設定になっている。
MicrosoftによるとServer Coreは必要最低限構成でインストールできる。そのため攻撃を受けてしまう領域が縮小されたという。これにより修正パッチが減ると同社は語る。IT管理者は、企業のIT管理に必要な役割にServer Coreを使える。Microsoftの認証サービス「Active Directory」や仮想化環境の「Hyper-V」などがその例だ。これらのシステムはIT部門によるセットアップ後は手動での介入をほとんど必要としない。
MicrosoftはWindows Server 2016のリリースでServer Coreを制御するためのPowerShellコマンド(cmdlet)をさらに追加している。同社にとっては、GUIを新規に開発、更新するよりも、コマンドを増やす方がコスト効率に優れた方法になる。
ただしIT管理者は、GUIのないリモートサーバ管理方法を理解しなければならない。ポイントアンドクリック型(マウスを操作してメニューやボタンなどをクリックする形式)の管理はシステム管理者のスキルの1つとしての重要性が低くなっているのが現状だ。
健全な状態をさまざまな視点で監視する
自己回復ソフトウェア、自動化、ログの機械学習を備えていても、管理者は監視をして、傾向を特定し、潜在的な問題を防止することになる。長期障害に見舞われた企業は収益を失い、評判が損なわれる。障害を全て防ぐことはできないが、経験豊富な管理者が履歴情報を監視していれば、問題の発生を突き止めることができる。そして情報に基づく決断を下し、サービスが中断する可能性を減らすことが可能になる。
現在では監視がさらに複雑になっている。リソースの用途やストレージ容量を調べるだけの問題ではない。顧客側からシステムがどう見えているかが重要になる。IT部門は、インフラと顧客のアプリケーション利用、その両方の健全性を把握することが求められる。
アプリケーションの利用を監視する機能はベンダーから提供されるのが一般的だ。多くの場合、そうした追加機能にはコストが上乗せされる。IT管理者は、顧客から見えている状態とインフラの監視状態を比較しなければならない。
分散アプリケーション設計を実装する方法を見つける
これは管理者の管轄外のような印象を受けるかもしれないが、アプリケーションの設計は企業のインフラに大きく影響する。例えば、ある特定の端末で重要なシステムが稼働している企業の場合、単一のハードウェア障害によって自社が機能不全に陥ってしまうことになる。
多くのベンダーは、複数の端末で実行できる分散アプリケーションを作成している。一部の重要な端末だけで実行される状況は以前に比べて少なくなっている。仮想化を利用し、複数のホストにシステムを分散させることで、IT部門は信頼性の高いアプリケーションを作成できる。
分散アプリケーションの導入は全社的な計画が必要だ。ホストの割り当て、リソース使用量、監視のバランスを確保することが重要となる。
アプリケーションの設計は複雑な仕組みだが、本稿で触れたServer Core、PowerShell、自動化、監視の点で高度なシステム管理スキルを備えたIT管理者なら、問題なく進められるはずだ。
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