「生体認証」の主要製品は? 一押しポイントを整理

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動画で分かる「生体認証」の基礎知識

生体認証を動画で解説します。

動画で分かる生体認証


 生体認証はエンドユーザー固有の生物学的な特徴を利用して、本人確認を実施する手法だ。生体認証システムはエンドユーザーの身体や行動の特徴をデータベースに保存し、認証時に取得したデータと比較する。両方のデータが一致すると、認証が成功する。生体認証は一般的に、建物や部屋、デバイス、アプリケーションへのアクセスを管理するために使用する。(続きはページの末尾にあります)

生体認証関連の製品解説

ITmedia × 富士通

P R生体認証が企業システムのスタンダードになるこれだけの理由

認証精度や信頼性などに対して懐疑的な見方もある生体認証。しかし技術革新によって「使えない」という常識は過去のものになりつつある。特に注目される「手のひら静脈認証」の最新技術を紹介する。

(2015/10/13)

P R「生体認証はコストが掛かる」は大きな誤解――“Mr.手のひら静脈認証”若林氏に聞く導入のメリット

「安全性が高く、使いやすいのも分かる。でも、値段が高いでしょ」――。情報システム部門が生体認証の導入に及び腰なのは、大抵この理由だ。しかし、それは大きな誤解で、利便性が高まるだけでなく、コスト削減にもつながるという。

(2015/9/25)

P R「生体認証=使えない」はもう古い、パイオニアが語る生体認証の驚くべき進化

相次ぐ情報漏えいへの対策として有効な生体認証。その中でも「手のひら静脈認証」は従来の生体認証の弱点をカバーし、より使い勝手を高めた技術だ。手のひら静脈認証の実力を研究者自身が解説する。

(2015/9/25)

P R生体認証はここまで進化した――第一人者、横浜国立大学大学院の松本教授に聞く

「なりすましができない」と言われ注目を集める生体認証技術。この分野に詳しいセキュリティ研究者・松本勉教授に、安全性や最近の動向について話を聞いた。

(2015/9/25)

P R“安全と利便性”を両立した「生体認証」活用で東武鉄道と日立がめざす未来とは

東武鉄道と日立製作所は生体認証を活用することで、消費者の利便性向上や社会課題の解決をめざす。両社が共同開発したデジタルアイデンティティーの共通プラットフォームについて、求められた技術要件や課題、今後の展望と併せて紹介する。

(2024/2/1)

P Rハンディーターミナルにかける2社の思い

主に製造業・流通業で用いられるハンディーターミナル。それらに使われている組み込みOS「Windows Embedded Compact 7」のサポートが2021年に終了し、出荷期限を2026年に迎える予定だ。ある2社が手を組んでこの問題の解決に乗り出した。

(2022/9/20)

P R「ID・パスワードの再発行」から開放される日

セキュリティと利便性は二律背反の関係にあるといわれる。複数の認証手法を組み合わせる多要素認証とシングルサインオンを両立できれば実現するが、既存環境に影響を与えずに仕組みを作ることは可能なのだろうか。

(2009/5/11)

P Rなりすまし防止の切り札「指静脈認証」はコスト削減にも効く

数ある生体認証技術の中でも認証精度やスピードで評価を得ている「指静脈認証」。指紋認証からのリプレースはもちろん、他システムとの連携でコスト削減を実現した事例も増えている。

(2009/2/27)

P R企業全体を横ぐしで貫くアクセス認証/管理基盤構築

利便性と導入のしやすさから増え続けるWebアプリケーション。しかしそのセキュリティ管理はできているだろうか。Webアプリケーションへの入り口となる「認証」を柔軟・強固に守るにはどうすればいいか。

(2007/10/9)

バイオメトリクス識別の種類

 バイオメトリクス識別は、指紋、顔認識、網膜スキャンなどの生体情報を使用して人を識別する。認証に利用できる生体情報の一例を以下に挙げる。

  • DNA
  • 網膜
  • 虹彩
  • 指紋
  • 顔の特徴
  • 指静脈
  • 耳の形状
  • 歩き方

生体認証に必要な

 生体認証を利用するには、生体情報の読み取り装置と、収集された生体情報の変換と比較に使用するソフトウェア、生体情報を保管しておくためのデータベースが必要だ。

 生体情報の読み取り装置として、指紋リーダーや静脈認証装置、網膜スキャナーなどが挙げられる。生体認証ソフトウェアは、これらのデバイスから取得した生体情報を、登録されている生体情報と照合する。生体情報は一般的に、全てのデータが格納されている中央サーバに結び付いたデータベースに保存される。

マルチモーダル生体認証とは?

 マルチモーダル生体認証は、認証プロセスに複数の生体情報を利用することで認証プロセスを増やし、セキュリティを強化する。これは多要素認証(MFA)の形態の一つと言える。しかしパスワードをシステムに入力するという、従来の認証方法とは根本的に手法が異なる。

 キーカードやパスワード、個人識別番号が必要とせずにセキュリティの向上が期待できる点は、マルチモーダル生体認証の利点の一つだ。個人の固有の生体情報を2つ以上偽装することは、1つを偽装しようとする場合よりも大きく困難になる。

 しかしこの方法には幾つかの欠点がある。一般的に認証に利用する生体情報の種類が増えれば増えるほど、認証システムの規模は大きくなる。そのため生体情報の読み取り装置や十分なデータ処理能力を備えたサーバ、生体情報を管理するストレージなど、必要なシステムを組み立てて導入する際のコストが高くつく可能性がある。またユーザーとなる組織は「必要以上に個人情報を収集し、保存しているのではないか」というエンドユーザーの懸念に対処する必要もある。マルチモーダル生体認証のユーザー組織は、複数の生体情報が悪用されないよう注意する必要がある。

生態認証の用途

 市民の機密情報を扱う機会がある行政機関は、本人確認のために指紋やDNA(デオキシリボ核酸)、虹彩パターンなどの生体情報を使用している。例えば自動指紋識別システム(AFIS)は、指紋を識別するためのデータベースだ。1970年代初頭に、警察署が手作業で実施していた指紋照合作業を自動化し、より迅速かつ正確に実施にする方法として使用が始まった。従来は訓練を受けた人間の検査官が、指紋画像と登録されている指紋を目視で比較した後、ダブルチェックして一致するかどうか判断していた。AFISを利用すれば、特定の指紋を数百万の指紋データベースと数分で照合できる。

 医療機関は患者の状態をより正確に把握し、医療ミスを防ぐことや患者の情報を安全に管理するために生体認証を導入している。医療従事者や患者の生体情報は、患者の病歴を保存したりアクセスしたりするために利用される。

生体認証のメリットとデメリットは?

 生体認証にはメリットとデメリットがある。生体認証の利点は、利便性とセキュリティの向上だ。生体認証は、認証に1人の人間が持つ固有の特徴を使うため、複製が困難だ。ユーザー名やパスワード、IDカードを使う従来の方法は、これらの情報が盗まれたり推測されたりしやすく、生体情報と比較して安全性に欠ける傾向にある。

 しかし生体情報の利用を巡る課題は残っている。組織は必ず、生体情報の管理する際の安全性を維持しなければならない。サイバー攻撃者が認証システムの中央データベースに送信される最中の生体情報を盗み取れば、そのデータを不正に複製して別の取引を実行できる。例えば攻撃者がスマートフォンの認証に必要なエンドユーザーの指紋情報を盗み取ることに成功したら、デバイス内のメッセージや金融情報などの機密データにアクセスできるようになる。

 生体認証のもう一つの問題は、組織がそのセキュリティシステムを、本来の意図を超えて機能させる可能性があることだ。例えば組織は従業員の監視や管理にこの技術を役立てることがある。部屋の入室管理などに生体認証システムを導入することで、従業員がどこにいたかを必要以上に正確に追跡するようになる場合がある。