2007年01月11日 16時51分 公開
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企業のイノベーション実現を支援するIBMのパートナー戦略ISVパートナーとともに提供するソフトウェアソリューション

J-SOX対応、内部統制、そして企業のイノベーション(変革)実現に、業務アプリケーションの重要性は日々高まっている。その業務アプリケーションのベースとなるミドルウェア製品を多く提供しソフトウェア市場をリードするIBMのパートナー戦略から、次世代の企業ITシステムがどのように変化するのかを探る。

[TechTarget]

変わる日本企業のIT意識

 これまで多くの日本企業は、ITアプリケーションシステムをカスタム開発するという手法を採用し、各企業固有のアプリケーション構築を行ってきた。

 カスタム開発にはユーザビリティの向上など多くのメリットがあるのも事実だが、一方で、システム運用管理の観点からは運用コストの増大、そしてビジネスに変化が生じた場合にはシステムの再構築に工数がかかり、結果として変化への対応が遅れるという可能性もはらんでいる。

 そのため、近ごろでは「TCO削減」や「変化への迅速な対応」などの観点から、年々、パッケージアプリケーションを採用する企業が増えている。調査会社のデータによると、2008年にはパッケージ採用企業の比率はセミカスタマイズを加えると60%弱に達すると予測されている。

 つまり、ITアプリケーションシステムをいちから自前で作るよりも、実績あるパッケージアプリケーションを迅速に導入して自社ビジネスを有利に導くという、IT投資におけるスピードと合理性追求の時代へ日本企業もシフトし始めているのである。

内部統制やSOAとの親和性も高いパッケージアプリケーション

 内部統制へ対応するため、パッケージアプリケーションを採用するケースも多くなっている。その理由は、さまざまな要件をカスタム開発で満たそうとする場合、コスト高になる可能性があることに加え、パッケージ製品は多くの企業で採用されるなかでブラッシュアップされた各種付加機能を持つものが多く、業務プロセスの標準化にも寄与すると考える企業が増えてきたためだ。また、これまで自社によるカスタム開発では見逃していた機能も拡張できるなど利点も多い。

 また、ビジネス環境の変化に、いかに対応していくかも企業の大きな課題である。これを解決する手段として有効なのが、SOAへの対応だろう。SOA対応のメリットは、ビジネス環境の変化に合わせて迅速にシステム変更や構築ができる点だ。企業内の各アプリケーションの機能をサービスコンポーネントとして利用できれば、ビジネスプロセスに変化があった場合にも、各サービスを再活用して組み合わせることで迅速なシステム導入が実現できる。加えて、関係企業とのエコシステム構築が重要なポイントとなる現在、企業間を横断するアプリケーション活用やシステム連携のためのSOA対応も大きな意味を持つと言えるだろう。

 このように、優れたパッケージアプリケーションの利用には多くのメリットがあるのだ。

パッケージベンダーとともに企業のイノベーション実現を支援するIBM

 IBMは1999年11月でのデベロッパー憲章において、今後、アプリケーションの開発は行わないという表明を行っている。つまり、IBMはISV各社とは競合せず、パッケージアプリケーションのベースとなるミドルウェアの開発に専念するということだ。この点は、ほかのソフトウェアベンダーの戦略と大きく異なっており、「餅は餅屋」に徹するということになる。

 この背景には、刻々と変化するビジネス環境へ迅速に対応するためには、IBM自身がアプリケーション開発を行うよりも、多くの開発ノウハウを持つISVに任せた方がユーザー企業にとってのメリットが大きくなると判断したためだ。

 ISVから見ても、IBMのミドルウェア製品(WebSphere、Lotus、DB2、Tivoli、Rational)は標準技術を採用しているため開発効率を高められ、SOA対応のアプリケーション開発も可能となるなど多くのメリットを享受できるはずだ。

3社によるソリューションが顧客のイノベーションを支援する

 このように、ユーザー企業やISV、そしてIBMにとっても大きなメリットとなるバリューチェーンモデルが、すでに動き始めている。

バリューチェーンの構築のためのパートナープログラム「PartnerWorld」

 IBMは非常に強力なセールスチームを持つベンダーであるが、パートナー経由での販売の重要性を早くから認識し、パートナープログラムの策定/実施を行ってきたことを知っているだろうか。「パートナー・ワールド:PartnerWorld」と呼ばれる全世界共通のパートナープログラムは、参加するビジネスパートナーの開発、マーケティング、販売支援を行う仕組みである。

 なかでも対象業種に特化したソリューションパートナー向けの「PartnerWorld Industry Networks(PWIN)」は豊富な特典を持つプログラムである。すでに、全世界65カ国6万社、日本においても2900社以上のISVがパートナーとなりIBMとの協業を実施している。

 PWINでのパートナー企業への支援範囲としては以下3つのポイントがある。

(1)開発支援

(2)マーケティング支援

(3)販売支援およびビジネス協業の機会創出

 まず開発支援だが、IBMミドルウェアをベースとしたアプリケーション開発のためのインフラとして「IBM東京イノベーションセンター」の利用ができ、開発負担を減らすという点からも大きなメリットがある。IBM東京イノベーションセンターでは各種IBM製ハードウェアが用意され、稼動検証やテストが実施できるだけではなく、専門のテクニカルスタッフがIBMソフトウェアについての支援を行うなど、ISV各社を全面サポートする仕組みを多く備えている。

 加えて2007年は、「バーチャル・イノベーション・センター:Virtual Innovation Center (VIC)」や「バーチャル・ローナー・プログラム:Virtual Loaner Program(VLP)」という2つのプログラムも追加されISVの開発支援を行う。

 VICやVLPはインターネットVPNを利用し、いつでも必要な時に利用可能なバーチャル開発支援センターである。ブロードバンド環境が整備された日本においては非常に便利な仕組みだろう。

 VLPを活用すれば、自社から最新IBMハードウェアへアクセスし開発・検証に利用できるため、貸し出し機を設置する必要もない。また、開発面でのスキル支援についてはVICにおいて24時間日本語でサポートを受けることができることや、認定技術取得のためのプログラムも受講可能である。

 リアルな支援センターである「IBM東京イノベーションセンター」を利用しにくい首都圏外のISVにとっては、朗報といえる。

 なおIBMでは開発者向けの情報提供サイトとしてdeveloperWorksも運営している。

こちらはパートナー企業でなくとも閲覧可能なサイトとなっている。

先進の開発支援を行うIBM東京イノベーションセンター

 マーケティング支援では、IBM Webサイトでのソリューション紹介や事例作成支援などマーケティングのための各種リソースが提供される。販売支援とビジネス協業機会の創出では、IBM主導での販売パートナーとの交流会やソリューション紹介セミナーが開催され、ISVソリューションの拡販を推進している。

 しかも、ビジネス協業の機会創出は日本国内にとどまらない。PWINは、全世界において等しいサービスが提供されるため、海外進出戦略を検討している日本のISVにとっては有効活用できるだろう。海外進出のためのアメリカ/ヨーロッパ/中国でのビジネスミーティング実施やIBM研究所や海外ISVとの業務提携支援、販売サポートといった特典も用意されている。

 現在、すでに10社がPWINの支援を利用し海外進出を展開している。

ISVパートナーとともにイノベーションを実現

 IBMは、アプリケーションソフトウェアの重要性を認識し、パートナー協業を推進していく戦略を取った。まさにIBMらしいSOA的なビジネス戦略ではないだろうか。IBMはISVの開発ノウハウを利用し、ISVはIBMの優れたミドルウェアやリソースを利用する。ここに販売パートナーが加わり、得意な分野のサービスを顧客・市場へ迅速に提供していくのだ。

 IBMの最終的な目的は、ISVとは競合せず支援することで優れたソリューションを市場へ提供し、顧客企業のイノベーション実現を支援することなのだろう。日本のISV各社もIBMの力を利用することを検討してみてはいかがだろうか。