フィッシング対策協議会は、2008年第1四半期のフィッシング詐欺状況に関するリポートを公開。金融以外のさまざまな事業者をかたる手口が見つかった。
フィッシングに関する情報提供や分析を実施する団体であるフィッシング対策協議会は6月20日、2008年第1四半期における国内のフィッシング詐欺状況をリポートとして公開した。フィッシングの件数は減少する一方で、多様な業種の事業者をかたる事例が観測されたという。
「フィッシング対策協議会4半期レポート」によれば、2007年1月から2008年3月までのフィッシング詐欺サイトに関する国内の報告件数を四半期ごとに見ると、2007年第4四半期(10〜12月)の54件をピークに、2008年第1四半期(1〜3月)は34件と、減少に転じた。しかしその一方で、同四半期はさまざまな事業者をかたるフィッシングサイトが発見されている。
例えば、国内の有力SNSサイト「mixi」に名称を似せた「mixii」という詐欺サイトに誘導する電子メールが1月に出回ったほか、2月には携帯電話事業者であるNTTドコモやISPのニフティ(@nifty)、そして3月にはイーバンクやゆうちょ銀行のネットバンキングサイトをかたる詐欺サイトが見つかった。いずれもメールアドレスや口座番号、パスワードといった個人情報を盗み出すことを目的としたものだ。
同協議会は、フィッシング詐欺の手口が金融機関にとどまらずさまざまな事業者に応用される可能性があるため、ユーザーに注意を喚起するとともに、その啓発活動も一般的な観点から行う必要があるとしている。
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