WiMAX業界の成長に伴い、WiMAXにまつわる誇大宣伝と混乱も大きくなった。本稿ではまずWiMAX技術とアプリケーションについて解説する。
「(WiMAXは)インターネット以来最大の可能性を秘めている」と、米IntelのWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)プログラムオフィス担当ジェネラルマネジャー、スリラム・ビスワナサン氏はかつて言った。これはかなり大胆な発言であり、多くのWiMAX推進者の見解を言い表していた。しかしWiMAX業界の成長に伴い、WiMAXにまつわる誇大宣伝と混乱も大きくなった。
本稿は、WiMAXについて解説する連載の第1回目となる。まずはWiMAX技術とアプリケーション、用語解説から始めよう。
IEEEは1998年、無線メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)の標準仕様を確立する目的で、IEEE 802.16作業部会を設置した。まず意図したのは、高周波数のLOS(見通し内)固定無線接続を使った高速ファイバーアクセスソリューション用途だった。最初の仕様は802.16と呼ばれ、低周波数のNLOS(見通し外)無線接続を介した固定無線ブロードバンドアクセスに対応するものへと進化した。進化した仕様の802.16-2004は、「固定WiMAX」とも呼ばれる。
802.16-2004仕様が完成すると、IEEEの作業部会はさらに仕様を進化させてモバイルアプリケーションに対応させる作業に着手した。モバイル通信は固定通信に比べて複雑度が増す。ユーザーが移動しても、接続が途切れることなく1つの基地局から別の基地局へと無線接続を引き継ぐことができなければならない。新仕様の802.16e-2005は2005年12月に完成し、モバイルアプリケーションだけでなくノマディック(公衆無線LAN)と固定アプリケーションにも対応した。802.16e-2005は「モバイルWiMAX」とも呼ばれる。
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