2010年06月07日 07時30分 公開
特集/連載

次期版Office Communications Server“14”の新機能を検証するマイクロソフト次世代UCスイートのハイライトは?

2010年下半期にリリース予定のOffice Communications Server“14”には、位置情報機能、ボイスメールのテキストプレビュー機能など、魅力的な機能が幾つかある。

[Leigha Cardwell,TechTarget]

 マイクロソフトは統合コミュニケーション製品「Office Communications Server」の最新バージョンを発表し、米フロリダ州オーランドで開かれたコンベンション「VoiceCon 2010」で詳細を明らかにした。Office Communications Server“14”(以下、OCS“14”)というコードネームの同製品(製品名称は「Office Communications Server 2010」になる見込み)は、グローバルなコミュニケーションとコラボレーションに対応するため同社の知識とイマジネーションを組み合わせているようだ。本稿ではOCS“14”の機能を検証する。

 OCS“14”は、勤務時間のうち席を離れて過ごす60%の効率性と生産性を最大限に高めるつくりになっている。OCS“14”は企業向けの総合的なテレフォニーを、相互運用性と拡張性のあるプラットフォーム上で提供し、Microsoft SharePoint Server、Microsoft Exchange ServerMicrosoft Officeと密接に統合。他社のユニファイドコミュニケーション(UC)製品やサードパーティーのPBXなどとの相互運用のしやすさをうたっている。

 「VoiceCon 2010」の基調講演で米Microsoftコミュニケーション部門のガーディープ・シン・ポール副社長はOCS“14”について、企業が導入済みのUCの代替になるものではなく、インストール済みアプリを増強するものであり、基盤に組み込むための拡張可能なプラットフォームを提供するものだと強調した。

 マイクロソフトの目的は、会社のネットワークの内と外にいるユーザーに同じ通信機能を提供することにある。そしてベンダーに縛られることなくこれを実現し、新しい通信トレンド、技術、配信手段(社内型とクラウドベースのソリューションを含む)をシームレスに統合できる直接的な手段を提供することだ。

 ここまで読んだ読者は、以上の点に目新しさは何もないと思うだろう。OCS“14”について革新的だと思える点は何もない。実際、ほとんどのUCベンダーは同じ、あるいは似たようなことを言っている。問題は、シン・ポール氏が描いたように、OCS“14”がこの製品(そしてマイクロソフト)を他社の製品から際立たせ、エンドユーザーの採用によって革新的局面が加速するという構図に、実際になるかどうかだ。

 OCS“14”には、以下のような魅力的な機能が幾つかある(魅力的というのは、企業に必要ということだ)。

位置情報

 OCS“14”は位置情報とプレゼンス情報を、ネットワークの内側にいるユーザーと外側にいるユーザーの両方に拡張している。例えばネットワークの外に出ても、自分の位置情報を簡単に設定し、自分の位置情報とプレゼンス情報にアクセスできる相手をコントロールできる。ネットワーク内部にいる場合は、サーバが自動的に自分のプレゼンスと位置情報を更新する。

ボイスメールのプレビュー

 OCS“14”では、ボイスメールが直接顧客に送られる。音声認識ソフトを使い、マイクロソフトは電子メールのようなインタフェースを使ってユーザーがテキストでボイスメールをプレビューできるようにした。未再生のボイスメールは太字で表示され(電子メールサーバの未読メールと同様)、再生済みのメッセージは通常のフォントになる。

 プレビュー内の各単語にはハイパーリンクが付いており、ユーザーがテキストメッセージの任意の部分(または単語)をクリックすると、音声メッセージがその部分/単語から再生される。音声プレビューを利用することもでき、多数の言語に翻訳もできる。

 使い慣れた電子メールのようなユーザーインタフェースと、電子メールでおなじみの太字/通常フォントによる強調表示は、エンドユーザーが採用と利用を考慮する上で重要な要素だ。直感的に利用でき、ユーザーインタフェースが分かりやすければ、ユーザーはその技術を取り入れる。もしなじみが薄い場合、いかに効率性が高くても、その技術を採用してくれるユーザーは大幅に減るだろう。

スキル検索

 OCS“14”には従業員と専門家のプロファイルを検索できる、スキル検索クエリというパワフルな機能がある。ユーザーは社員データベースの中で詳細なマルチレイヤーの検索条件を指定でき、自分のニーズに対応できるノウハウを持った同僚や部門を見つけられる。

 スキル検索クエリを通じてプレゼンスと位置情報も同時に提示される。相手の名前や電話番号をクリックすると、その相手が前もって指定しておいたコミュニケーションデバイスに接続される。2者通話から3者通話、またはビデオ会議への切り替えは1、2クリックでできる。クエリエンジンはかなり直感的で、わたしのようにスペルが苦手な人間にとっても非常にやりやすい。スキル検索クエリは氏名のつづりが大幅に違っている場合でさえ、正しいつづりを突き止めて関連のプロファイルを表示してくれる。

コールアドミッションコントロール

 コールアドミッションコントロールはメディアセッション開始のたびに起動し、音声/ビデオ電話をサポートするために必要な帯域幅を確保して、それに応じてサービス品質(QoS)を自動調整してくれる。例えば、ビデオ会議のための帯域幅が不十分な場合、コールアドミッションコントロールが映像を却下して音声を許可するか、映像のトラフィックをインターネットに振り向ける。

 OCS“14”は企業が導入済みのPBXに対応し、2010年下半期に発売される予定である。

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