ネットアップが従来の製品ラインアップの約8割を占める大幅な刷新を行った。クラウド環境の構築に欠かせない共有ITインフラのための基盤を提供する。
ネットアップは11月18日、ストレージ専用OSや中堅・大規模向けのストレージ製品などの新製品群を発表した。同社によると、従来の製品ラインアップの約8割を占める大幅な刷新になるという。
ネットアップの代表取締役社長 タイ・マッコーニー氏は「企業統治の観点から、日本ではシステムの管理や統合が部門レベルから企業全体にまで拡大し、さらに仮想化環境の導入も進んだことで、IT環境により効率性を求めるニーズが増えている」と日本市場を分析した。また「先進的な公共機関や企業を中心としたクラウドサービスを利用するモデルも根付いてきた」と語った。
米国NetAppのクラウドCTO ヴァール・バーコヴィッチ氏は「現在のデータセンターでは、サーバやネットワーク、ストレージなどのシステム構成要素が“個別のアプリケーションの専用インフラ”になっている」と指摘し、「さらにデータ量や運用コストなどが増加したことで、その効率性が低下している」と説明した。その上で「クラウド環境の普及で、企業のCIOは“パブリッククラウド”、“プライベートクラウド”のどちらを選択すべきかを迫られている」とし、「今後はその両方の環境にも欠かせない“共有ITインフラの基盤”が必要になる」と語った。今回発表した製品群は、それを具現化するものだという。
ストレージ専用OSの最新版「Data ONTAP 8.0.1」では、単一の配線でFCoEやNFS、CIFS、ファイバーチャネル、iSCSIなどの標準的なネットワークプロトコルをサポートする「NetApp Unified Connect」を採用した。これにより、配線と管理対象の削減や帯域幅の利用率向上などのメリットがあるという。また、業務を停止せずにデータ移動を可能にする「NetApp DataMotion」やデータ圧縮を可能にする「NetApp Data Compression」などの新機能が追加された。
また、同社はハイエンド向けストレージ製品群「NetApp FAS6200/V6200シリーズ」3機種とミッドレンジ向けストレージ製品群「NetApp FAS3200/V3200」シリーズ3機種を発表した。現行機種の2倍の性能を持つNetApp FAS6200/V6200シリーズの最上位機種「FAS6280/V6280」は、最大ドライブ搭載数が1440基、最大ストレージ容量が2.9P(ペタ)バイト。NetApp FAS3200/V3200シリーズの最上位機種「FAS3270/V3270」は最大ドライブ搭載数が960基、最大ストレージ容量が1.9Pバイト。参考価格はFAS3200シリーズが794万6000円から、FAS6200シリーズが2333万8000円から(いずれも最小構成の税別)となっている。
さらに、同社の第3世代のSASベースのストレージディスクシェルフ「DS2246」「DS4243」も提供する。DS2246は従来の2倍のストレージ密度を持つ“高密度”型、DS4243はミッションクリティカルなワークロードに対応する“高性能”型であるという。そのほかにもSAN/NAS両方の環境に適用可能なSSD(ソリッドステートドライブ)の新製品、管理ソフトウェア群の新製品「OnCommand」、同社とシスコシステムズ、ヴィエムウェアが共同開発した検証済みのソリューション「FlexPod for VMware」なども発表した。
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