EMCジャパンがバックアップストレージの3つ新機種を発表。中堅・中小規模システムを対象にテープバックアップからの移行促進を狙う。
EMCジャパンは11月7日、重複排除バックアップストレージ製品群「Data Domain」のローエンドモデル「Data Domain DD160」(以下、DD160)の提供開始を発表した。
米EMCのバックアップ・リカバリ・システムズ部門 ビジネス開発担当 シニア・ディレクタ ロッド・マシューズ氏は「重複排除バックアップ分野は、バックアップ関連市場で最も成長している分野」と説明し、2010年の同市場におけるEMCのシェアが64.2%というIDCの調査結果を紹介。また、バックアップ手法は「テープ中心のバックアップ」「ディスクとテープを併用したバックアップ」「ネットワークを活用するディスクバックアップ」の3段階に分けられ、企業によってその段階は異なっていると述べた。その上で「EMCが提供するバックアップ/リカバリソリューションによって、最終的にはネットワークを活用するディスクバックアップへの移行を支援する」と語った。
DD160はRAID6によるデータ保護機能を搭載し、4時間以内に4Tバイトをバックアップ可能なスループットを持つ。遠隔サイトへのデータ複製が可能なレプリケーションソフト「Data Domain Replicator」が組み込まれており、実効容量1.6Tバイトと同3.98Tバイトの2種類のデータ容量のモデルがある。
EMCジャパンは同時に中規模データセンター向け「Data Domain DD620」(以下、DD620)、「Data Domain DD640」(以下、DD640)の販売開始を発表した。3つの新製品は、従来の「Data Domain DD140」「Data Domain DD610」「Data Domain DD630」の後継機種となる。
米EMCのバックアップ・リカバリ・システムズ部門 最高技術責任者 ウィンザー・スー氏は、DD620とDD640について「既存のモデルと比べてデータ容量が2~3.8倍拡張し、スループットが1.6~1.8倍向上している」とし、さらに「1Gバイト当たりの価格を最大71%削減した」と低コストでの提供を強調した。
国内の販売戦略として、EMCジャパン BRS事業本部 本部長 河野通明氏は「DD160では、これまでコスト面の制約で重複排除バックアップの導入を諦めていた、小規模なデータセンターや地方拠点などを対象に、テープバックアップからの移行促進を狙う」と説明した。
製品の販売参考価格はDD160が105万円から、DD620が210万円から、DD640が367万5000円から(いずれも最小構成)となっている。DD160はEMCの販売パートナーから販売される。例えば、販売パートナーであるネットワールドは同日、2台のDD160と1年間の保守サポート費用を含めた「テープ撲滅キャンペーンパック」を198万円で提供することを発表している。
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