Windows Server 2012には多数の新機能が搭載されている。中でも運用管理面でポイントとなる4つの機能について、ロッキーマウンテンWindowsテクノロジーユーザーグループの会長 デニス・マーティン氏に話を聞いた。
米MicrosoftのWindows Server 2012には、IT担当者の業務を支援するための新機能が複数搭載されている。中でも運用管理の効率化に役立つ4つの機能について、ロッキーマウンテンWindowsテクノロジーユーザーグループの会長で、サーバ、ネットワーク、ストレージなどのテストサービスを行っている米Demartekの社長でもあるデニス・マーティン氏に話を聞いた。
マーティン氏 SMBはアプリケーションがネットワーク上のサーバプログラムに対し、ファイルの読み込みや書き込みを実行したり、サービスを要求したりする際に使用されるプロトコルで、SMB 3.0はその最新版となる。Demartekのラボでは、SQL ServerでSMB 3.0によるファイル共有が利用できることや、SMB 3.0使用時に、イーサネット接続上でiSCSIを使用する場合と同等のパフォーマンスが得られることを確認している。
Windows Server 2012では、このSMB 3.0の採用によってSMB関連機能のパフォーマンスが向上している。例えばリモートダイレクトメモリアクセスをサポートする「SMBダイレクト」、OSレベルでNICチーミング機能を提供する「SMBマルチチャネル」機能などだ。現在、SMB 3.0はWindows 8とWindows Server 2012に搭載されているが、今後は米EMC、米NetAppなどのファイルストレージソリューションでも利用可能となる見込みだ。
マーティン氏 Hyper-Vの新機能、SR-IOVはギガビットイーサネットネットワークインタフェースカード(以下、NIC)の仮想化機能を、ハイパーバイザーの代わりにNICで管理できるようにする機能だ。ハイパーバイザーがバイパスされるため、仮想マシンのイーサネットパフォーマンスが向上する。ハイパーバイザーにおいて仮想化機能の管理に使われていたCPUサイクルが、仮想マシンとそのワークロードで利用できるようになる点もポイントだ。DemartekのラボでもSR-IOVのテストを行い、高トラフィックの仮想マシンの大幅なパフォーマンス向上を確認した。一方、SR-IOVのデメリットとしては、ハイパーバイザーがバイパスされることから、パフォーマンス測定がハイパーバイザーレベルで行えないことが挙げられる。
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