5.7型QHDディスプレイとサブディスプレイを搭載
徹底レビュー:「HTC U Ultra」、“主力一歩手前”デュアルディスプレイスマホの実力(1/2 ページ)
上位ミッドレンジに位置付けられる「HTC U Ultra」は5.7型QHDディスプレイの他に各種情報を表示するサブディスプレイを搭載。サウンドやアシスタント機能などの先進機能を搭載する美麗スマートフォンの実力は?
HTCは、「HTC U Ultra」という“主力モデル1歩手前の主力”モデルで何か違うことを画策している。その狙いは、同社のスマートフォンをモダンな製品にしたという事実を際立たせることにある。仕上げ加工、サブディスプレイの追加、デジタルオーディオジャックへの切り替え、スマートアシスタントを搭載したGoogleの「Android」のアップグレードは、いずれもその事実を強調するものだ。HTC U Ultraは、5.7型QHDディスプレイを搭載する大型スマートフォンで、2.05型のサブディスプレイも備えている。また、Qualcommの上位ミッドレンジチップセットであるクアッドコア「Snapdragon 821」と4GBのRAMを内蔵している。
HTC U Ultraには1200万画素の背面カメラが用意されている。それに加えて、1600万画素の前面カメラ、3000mAhのバッテリー、Googleの「Android 7.0」が搭載されている。そして、ガラス仕上げの本体は4色展開だ。上述の仕様以外に、スマートフォンで音楽を聴くことが多いユーザーにとって、HTC U Ultraが有力な購入候補の1つになり得る機能が備わっている。それは、HTCの「HTC Usonic」サウンド、つまり環境音の低減を目的としたアクティブマイクと、ユーザーの耳の形に合わせて音が調整される同梱ヘッドセットによって実現する機能だ。HTC U Ultraに実装されている数々の斬新な機能に異論の余地があることは否めない。というのも、過去に見たことのある斬新な機能を手当たり次第に詰め込んでいるような印象を受けるからだ。ただし、TechTargetがレビューをした結果、HTC U Ultraでは主力機種に近い使い心地が実現され、非常に信頼性の高い魅力的なスマートフォンになっていることが確認できた。
構造とデザイン
HTC U Ultraの仕上げ加工は、同社が2014年ごろから採用してきた従来の仕上げ加工と比べて大幅にモダンな仕上がりになっている。新しいガラス仕上げによって、背面パネルの中央は若干丸みを帯びている。自動車や航空機などのフロントガラスのように、その曲線のカーブは両端に向かうにつれて強くなっている。この形状のおかげで、HTC U Ultraでは手に持ったときに心地よい安定した感触が得られる。HTCの担当者によると、このような曲線構造によって、ぶつけたり落としたりしたときのダメージに対する高い耐久性が実現されているという。また、HTC U Ultraの一体構造を構成する5層ガラスが果たす役割も小さくない。HTC U Ultraの色は、見る角度によって素晴らしい視覚効果をもたらしている。HTCでは、このガラス仕上げを「リキッドサーフェース」と呼んで宣伝しているが、事実と懸け離れた表現ではない。なお、カラーバリエーションは、ブルー、ピンク、ホワイト、ブラックの4色展開だ。ディスプレイの表面はCorningの「Gorilla Glass 5」でカバーされており、信頼性と破損に対する耐久性をさらに高めている。
ただし、このように洗練されたデザインと大量のガラスを使用していることは、もろ刃の剣になる。というのも、HTC U Ultraでは指紋が非常に目立つ。たった数分使用しただけで、少しほこりが付着しているかのような印象を受ける。このような指紋はごく簡単に拭き取ることが可能で、汚れや拭き取った形跡が残ることはない。ただし、頻繁に拭く必要があるだろう。HTC U Ultraのパッケージにはソフトクロスが同梱されており、表面の汚れをきれいに拭き取る上で実に役立つ。ただし、多くの人がメガネですら、それほど頻繁に拭かないことを考えると、このクロスをユーザーが常時持ち歩くとは思えない。
HTC U Ultraの正面には「ホーム」ボタンの他に、静電容量式の「戻る」ボタンと「メニュー」ボタンが配置されている。戻るボタンとメニューボタンはユーザーインタフェースとして搭載されているのではなく、ベゼルの部分に組み込まれている。また、下側面にはUSB Type-Cコネクターが装備されている。3.5ミリオーディオジャックは用意されておらず、昔ながらのヘッドセットを使えるようにするアダプターも付属していない。USB Type-Cで接続するカナル型ヘッドセットだけが同梱されている。
上側面にはnano-SIMとmicroSDの兼用カードスロットが備わっている。また、4個のマイクが搭載されており、そのうち1つのマイクに対応するくぼみも上側面にある。そして、右側面には浮き彫り加工の施された電源ボタンが親指で届く範囲に配置され、その上にあるのが音量ボタンだ。一方、左側面には何も配置されていない。背面には、ダブルLEDフラッシュとオートフォーカス用のIRセンサーを備えたカメラが搭載されており、カメラの縁は出っ張っている。背面カメラの下にはHTCロゴと、マイク用のくぼみがもう1つある。なお、HTC U Ultraの本体は開けることができず、バッテリーの交換も不可能だ。それにもかかわらず、防水には対応していない。
ディスプレイ
HTC U Ultraには、5.7型QHD(1440×2560ピクセル)ディスプレイの「Super LCD 5」が搭載されている。ピクセル密度は512ppiだ。この数字は、HTCの「HTC 10」で採用されている5.2型QHDディスプレイより約10%低いものの、画質は同様に素晴らしい。画像の鮮明さ、色の彩度、コントラスト、指の動きに対するディスプレイの応答速度に不満を感じることは全くなかった。HTCが採用しているSuper LCD 5テクノロジーにのおかげで、HTC U Ultraでも快適かつ卓越した使い心地が実現されている。その上、消費電力の観点でも非常に効率的で、バッテリーが特に大容量ではないことを考えると、この点は重要だ。ただし、ディスプレイについては1つ指摘しておきたいことがある。それは、これだけ本体が大型なら、ベゼルをもっと狭めることができたのではないかということだ。ディスプレイのサイズは正面パネルの約70%にしか満たない。つまり、手で持つにはやや大きい割りに、それほどスペースが有効活用されていないのだ。
HTC U Ultraの重要かつ斬新な機能は、サブディスプレイだ。これは、メインディスプレイの上部に配置されている。ただし、スマートフォン市場においてサブディスプレイは目新しいものではない。TechTargetでは、LGの「LG V10」と「LG V20」で実際にサブディスプレイの存在を確認している。サブディスプレイのサイズは2.05型で、ピクセル密度は160×1040。ここには通知やショートカットなどが表示される。机に置いてあるHTC U Ultraを手に取ると、即座にサブディスプレイがオンになり、さまざまな情報が表示される。具体的には、日付、時間、現在の気温、バッテリー残量などだ。サブディスプレイの設定を調整することで、メインディスプレイのオン/オフの状態に合わせてサブディスプレイに表示する情報を選択できる。例を挙げると、使用頻度が高いアプリのアイコンを設定したり、お気に入りの連絡先リストを作成したりすることが可能だ。また、この2つと他の多数のアプリを表示するのに使用して、この小さなサブディスプレイをスワイプすることもできる。
もちろん、サブディスプレイの実用性には疑問が残る。はっきりしているのは、十分なスペースがあるというだけの理由でサブディスプレイが搭載されていることだ。それだけHTC U Ultraが大型なのである。実のところ、サブディスプレイに慣れるには試しに使ってみるほかない。本当に常時使えるようにしておきたいものが何かしら見つかるまで、試行錯誤することになるだろう。
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