モバイル医療アプリを活用して遠隔診療を提供する流れは定着しつつあり、専門家は今後も拡大し続けると予測する。病院だけでなく、ドラックストアチェーンなどの参入も進んでいる。
医療機関によるモバイル活用が進んでいる。既製のモバイル医療アプリもあれば、医療機関が独自に開発するアプリもある。患者はスマートフォンなどの端末でこうしたアプリを使い診察の予約とその確認、治療履歴や処方箋の表示、医師との直接ビデオ通話などができる。
Frost & Sullivanの主席アナリスト、ビクター・カムレック氏は、モバイル医療アプリには患者の健康状態の改善や、再入院率の低減、慢性疾患の自己管理支援などさまざまな可能性があると語る。2017年にモバイル医療アプリ「MedNow」を開発した米国ミシガン州の医療関連団体Spectrum Healthは、このアプリを患者に提供することで医療費と救急受診数を削減できたという。
米国ボストンの病院・医師団体Partners HealthCareでコネクテッド医療担当バイスプレジデントを務めるジョセフ・クビダー氏は、モバイル医療アプリによって医療の利用はかつてないほど簡単かつ便利になったという。
患者が簡単で便利なモバイルアクセスを求めている以上、モバイル医療アプリ利用の拡大傾向は続くと同氏は予想する。「消費者が料理の宅配やUberを使った移動手段を利用できるのと同じように、患者もモバイルデバイスで医師とつながることを望んでいる」(クビダー氏)
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