児童生徒のIT活用を進めるために必須のIT製品といえるのが、「学習者用コンピュータ」「充電保管庫」といった「学習者用ハードウェア」だ。まずは学習者用コンピュータについて、タイプ別に詳しく見ていこう。
第2回「IT活用授業の基本中の基本 『大型提示装置』『実物投影機』とは?」では、電子黒板をはじめとする「大型提示装置」、書画カメラとも呼ばれる「実物投影機」といった「指導者用ハードウェア」について解説した。指導者用ハードウェアの整備が済んだら、次に整備を進めるべきなのが「学習者用ハードウェア」だ。
特に整備すべき学習者用ハードウェアとして「学習者用コンピュータ」と「充電保管庫」が挙げられる。学習者用コンピュータは、児童生徒が活用するために整備するPCやタブレットのことを指す。充電保管庫は、その名の通り学習者用コンピュータを充電できる保管庫であり、一般的には複数台の学習者用コンピュータをまとめて充電・保管できる。第3回ではまず、学習者用コンピュータのタイプ別メリット、デメリットと、その選定ポイントを紹介する。
文部科学省の「平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針について」(以下、整備方針)では、学習者用コンピュータについて「3クラスに1クラス分程度の配備」をすべきだと求めている。授業展開に応じて必要なときに「1人1台環境」を実現できるようにするためだ。
学習者用コンピュータの機能や要素について、整備方針は複数の条件を提示している(表1)。
機能/要素 | 条件 |
---|---|
CPUやメモリなど | ・ワープロソフトや表計算ソフト、プレゼンテーションソフトなど、教科横断的に活用できる学習用ツールが安定して動作するスペック ・短時間で起動するスペック |
ディスプレイ | デジタル教科書やデジタル教材といったデジタルコンテンツが見やすく、文字が識別しやすいサイズ |
無線LAN | 安定した高速接続が可能 |
キーボード | ハードウェア型(特に小学校中学年以上) |
カメラ | 搭載することを推奨 |
学習者用ハードウェアを整備することで、児童生徒が直接コンピュータに触れる環境を実現できる。これにより、例えば以下のようなことが可能となる。
児童生徒の主体的なIT活用を可能にする上で、学習者用ハードウェアの整備は大いに役立つ。授業支援ツールがあることで、教員と児童生徒間の画面共有やファイルのやりとりなど、さまざまなことが可能になる。
学習者用コンピュータは、ハードウェアタイプとOS、通信タイプによって分類できる(図)。
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