学習者の主体的な学習を促す「アクティブラーニング」をはじめ、教育の現場では多様な学びの実践にITを生かす動きが広がっている。埼玉県飯能市にある聖望学園中学校も、こうした積極的なIT活用を進める学校の1つだ。聖望学園中学校は2016年度に、生徒1人に1台ずつAppleのタブレット「iPad」を貸与し、教員が学習状況を把握しながら進めるインタラクティブな授業を実践してきた。
教育機関が学習者向けのIT環境整備を進める際、まず気になるのは、学習者や教員が直接使うデバイスやアプリケーション、デジタル教材といった目に見える要素だろう。だが同時に欠かせないのが、教員や学習者のデバイス同士、デバイスとアプリケーション/デジタル教材とをつなぐネットワークインフラだ。
教育機関は教室用のネットワークとして、無線LANを選択することが一般的だ。電波さえ届けばネットワークへ接続できるので、教室内や校舎内でデバイスを持ち歩きながら利用できるメリットがある。そもそも教育機関で導入が進むタブレットには、有線LANの接続端子を備える機種がそれほど多くないという事情もある。
授業で無線LANを使うとなると、授業の進行に合わせて、学習者全員に等しいパフォーマンスを提供できなければならない。仮に何らかのトラブルで通信ができなくなると、授業そのものがストップしかねないからだ。1クラス30台前後のデバイスに対して同時に、安定していて公平な通信を提供することが、スムーズな授業運営、ひいては生徒の理解度向上に欠かせない。
こうした課題を解決すべく、聖望学園中学校は2016年度に、多台数の接続時にも安定通信を可能にする「公平通信制御機能」を搭載したバッファローの法人向け無線LANアクセスポイントを採用して無線LAN環境を整備し、アクティブラーニングを開始した。だが運用する中で「原因は分からないけれど、何だか接続が不安定だったり、つながらなかったりする」という声が聞こえてきたという。
原因は意外なところにあった。機器開発元であるバッファローのエンジニアに依頼して調査をしたところ、聖望学園の地理的条件に起因する「DFS障害」による瞬断が発生していたのだ。
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