必要な機能を見極めるポイントを解説
「デジタルワークスペース」製品選びで必ず比較したい5つの機能
理想的なデジタルワークスペース製品に必要な要素は5つに絞ることができる。この5つの機能に焦点を当てて吟味すれば、自社のニーズにかなう適切な製品を選択できるだろう。
デバイスを問わずにアプリケーションやデータを利用できるようにする「デジタルワークスペース」製品の導入を検討しているIT部門は、その機能について吟味する必要がある。そうしなければ、管理者のニーズもエンドユーザーのニーズも満たせない製品を選んでしまう可能性があるからだ。
管理者がデジタルワークスペース製品を選定するに当たり、検討すべき重要な機能には、次の5つがある。役に立つ製品を選ぶためには、こうした必要な機能が使えるかどうかを調べる必要がある。
- デバイス管理
- アプリケーションとサービスの管理
- ユーザー管理とアクセスコントロール
- セキュリティとプライバシー
- モニタリングと分析
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デバイス管理
デジタルワークスペース製品には、幅広い種類のデバイスやOSで利用できる統合型エンドポイント管理機能が含まれなければならない。管理者は「Android」「iOS」「Windows」の各デバイスを管理でき、私物端末と会社支給の端末の両方から利用できるようにする必要がある。
意思決定者がデジタルワークスペース製品を評価する際は、将来的に追加するであろうデバイスへの対処についても考慮する必要がある。一部の組織は「macOS」「tvOS」「Chrome OS」搭載デバイスや「Raspberry Pi」、さらにはIoT(モノのインターネット)デバイスの管理も必要になる。
従来型のモバイルデバイス管理(MDM)のようなコンポーネントも不可欠だ。数百台あるいは数千台のデバイスを管理する場合でも、管理者によるデバイスの更新とパッチの配信、デバイスの設定、プロファイルのプッシュ配信ができなければならない。制御を一元化して、登録プロセスのセルフサービス化や自動化を可能にすれば、大量のデバイスの管理が容易になる。
アプリケーションとサービスの管理
非公開のビジネスアプリケーションであっても公開アプリケーションであっても、IT部門はエンドユーザーのワークフローを支える全アプリケーションを安全に管理しなければならない。そうしたアプリケーションには、モバイルおよびWebアプリケーション、レガシーおよびモダンのWindowsアプリケーション、SaaS(Software as a Service)などのクラウドサービスが含まれる。一部の組織では、仮想デスクトップや仮想アプリケーションの管理が必要になる。
デジタルワークスペースでは、エンドユーザーの居場所を問わず、必要なアプリケーション全てが利用可能でなければならない。そのために意思決定者は、プロプライエタリのコネクターをインストールする必要性や、Webプロキシ設定を再構成する必要性など、アプリケーションのデリバリーに必要な特定の条件についても考慮する必要がある。
効果的なデジタルワークスペース製品とは、必要な構成要素を完備したモバイルアプリケーション管理(MAM)である。管理者はアプリケーションの配信やデプロイ、更新、撤回、管理ができる必要があり、無許可のアプリケーションの遮断やWebフィルターを適用できる機能も求められる。さらにはメールやドキュメントを含む関連データを全て管理できなければならず、コンテンツの同期とコラボレーション機能も求められる。
ユーザー管理とアクセスコントロール
どんなデジタルワークスペース製品にとっても、ID・アクセス管理のコンポーネントは欠かせない。IT部門は、役割やグループポリシー、アクセスルール経由でユーザーのアクセスを制御できなければならない。管理者はユーザーエクスペリエンス(UX)を妨げることなく、新しいデバイスの登録とアカウント設定の再構成ができる必要がある。
管理者は、エンドユーザーの位置情報、デバイスの種類、アクセス時間、ネットワーク接続などの定義された基準に基づいて、条件的アクセスを導入できなければならない。加えて、リソースへのアクセスを制御できる認証管理の仕組みも必要だ。例えばシングルサインオン(SSO)、多段階認証、さらには生体認証などが利用可能でなければならない。
さらに、ユーザープロファイルデータの管理、「Active Directory」のようなサードパーティーシステムとの連携、ユーザー認証に使われる証明書の管理、ユーザー管理業務の可能な限りの自動化も必要だ。
セキュリティとプライバシー
セキュリティは、デジタルワークスペースにおけるデバイスとアプリケーション、ユーザー管理のあらゆるところに組み込まなければならない。ありとあらゆるユーザーの居場所、デバイス、会社のリソースへの接続方法を横断する形でセキュリティを実現する必要がある。同時にプライバシーを守り、法令や規制の順守(コンプライアンス)を徹底させなければならない。
企業リソースを守るためには、管理者がネットワークトンネリングやプロキシサーバ、アプリケーションラッピング、VPNといったデータ損失防止(DLP)技術を実装できる必要がある。加えて、Advanced Encryption Standard(AES)の256bit暗号のような新しい標準技術を使って、保存されているデータと転送中のデータの両方を暗号化できなければならない。
管理者がデジタルコンテンツに透かしを適用できる機能や、セキュリティを強化したWebブラウザ(セキュアブラウザ)をエンドユーザーに提供できる機能も求められる。追加的な機能として、
- 紛失したデバイスの発見
- 遠隔操作によるデバイスの消去およびロック
- カメラのような内蔵機能のブロック
- エンドユーザーによるコピー&ペースト行為の禁止
- root化されたデバイスやジェイルブレーク(脱獄)されたデバイスの検出
などが含まれることもある。
モニタリングと分析
デジタルワークスペース製品は、コンポーネントや運用状況に関して掘り下げた情報を提供する、包括的なモニタリングとデータ分析ツールが備わっていなければ完全とはいえない。管理者が使用パターンを理解し、潜在的な問題を発見し、全システムのセキュリティとコンプライアンスを徹底させるためには、全エンドポイントに関連したイベントを監査できる必要がある。
システムログへのアクセスと管理ができ、ログインプロセスを制御できる必要もある。加えて、セキュリティ、システムパフォーマンス、ユーザーの挙動、アプリケーションのライセンスといった重要な指標に基づき選ばれたイベントについて、自動化された通知サービスを提供できなければならない。
機械学習などのAI(人工知能)技術を組み込んで、データの関連付けや分析をして、
- パターンの見極め
- トレンドの発掘
- コンプライアンス問題の発見
- セキュリティリスクやワークスペース運営に関する詳細の追跡
をする必要もある。収集したデータに基づく報告書を簡単に作成し、システム運用に関するインテリジェントな分析情報を手早く提供する機能も必要だ。
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