COVID-19対策に「VDI」を使うメリットと注意点【前編】
コロナ禍のテレワーク普及で「VDI」製品が売れる理由
COVID-19拡大を受け、テレワークのために「VDI」製品の導入を検討する企業が少なくないという。それはなぜなのか。VDI製品がテレワークにもたらすメリットを説明する。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のために、米国の各地区が実施した都市封鎖(ロックダウン)を受け、企業はテレワークを実現するためのITインフラを急いで整備する必要が生じた。中でも従業員がテレワークに使うPCを管理したり、社外から社内システムへアクセスしやすくしたりするために「VDI」(仮想デスクトップインフラ)製品の導入を検討した企業が少なくない。
なぜVDIはテレワークにうってつけなのか
企業のテレワークへの移行は一時的な現象ではない。調査会社451 Researchが2020年に実施した調査は、COVID-19の拡大に伴い、約8割の企業がテレワーク体制を整備し、67%の企業がこれらの体制を維持することを示している。
こうした中、VDI製品の利用が拡大している。調査会社Research and Marketsによると、VDI製品の2019年のグローバル市場規模は44億9000万ドルだった。同社の専門家は、この規模が2027年には129億7130万ドルに拡大すると予想する。同市場の2019~2027年の年平均成長率(CAGR)は14.4%に達することになる。
VDI製品はテレワークに適している。デスクトップイメージを集中管理し、アプリケーションやOSなどのソフトウェア更新の手間を省くことができるからだ。VDI製品を使用すればIT部門は全てのクライアントデバイスで個別にソフトウェアを更新する必要がなくなる。VDI製品を導入した企業では、IT部門が1つのデスクトップイメージを更新して各クライアントデバイスに適用すれば、従業員は最新のデスクトップを利用できるようになる。
経済性もVDI製品のメリットだ。IT部門が個々のクライアントデバイスにパッチを適用して更新すると、数分から数十分ほどクライアントデバイスを利用できなくなることがある。VDI製品を利用すれば、従業員はログインしてすぐに更新されたソフトウェアを利用できる。IT部門がソフトウェアに問題を発見しても、デスクトップイメージを変更し、各クライアントデバイスに適用すればすぐに改善できる。
COVID-19の拡大を想定しておらず、事業所の一時閉鎖を余儀なくされたときに、その準備が整っていなかった企業は少なくない。COVID-19に関する規制は流動的に実施される状況が続いている。IT部門は情勢や需要の変動に応じて、VDI製品を稼働させるインフラのスケールアップやスケールダウンが可能だ。ただし企業は、従業員が仮想デスクトップを使い社内システムにアクセスする際に、必ず一貫したセキュリティプロファイルを適用する必要がある。
テレワークにVDI製品を利用するメリットは大きい。ただし導入や運用の際には、幾つか注意が必要な点がある。後編はこうした注意点を紹介する。
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