「Galaxy Z Fold3 5G」はビジネス市場で存在感を示すか【後編】
約20万円スマホ「Galaxy Z Fold3 5G」を高過ぎて買わない人、それでも買う人の違い
ビジネスニーズに沿った新機能を搭載した、Samsung Electronicsの折りたたみ式デバイス「Galaxy Z Fold3 5G」。ただしその魅力とは裏腹に、企業採用は伸び悩むのではないかとアナリストは予測する。その理由は。
前編「Samsungの折りたたみスマホ『Galaxy Z Fold3 5G』、仕事でうれしい機能は?」に続く後編となる本稿は、Samsung Electronicsの折りたたみ式(フォルダブル)スマートフォン「Galaxy Z Fold3 5G」(以下、Fold3)がビジネス市場でどのように評価されるか、アナリストの予測を紹介する。
高くても「Galaxy Z Fold3 5G」を買う人、見送る人、それぞれの考え方
併せて読みたいお薦め記事
スマートフォンを巡る動向について
知っておきたいSamsungのメモリ製品
Fold3にはビジネスユーザーを意識したさまざまな新機能が加わった。他にもビジネスアプリケーションベンダーとのパートナーシップもFold3の大きな利点に挙げられる。例えばMicrosoftは、オフィススイート「Microsoft Office」、ビジネスチャットツール「Microsoft Teams」、メールアプリケーション「Microsoft Outlook」について、Fold3用の機能拡充に同意している。
価格は1799.99ドル(北米販売価格。日本円で約19万8000円)と高額であるため、企業は当面なかなかFold3を購入したがらないと考えられる。初代モデルの「Galaxy Z Fold」と比べれば多少は安いが、「タブレットの能力に完全には匹敵していない折りたたみ式スマートフォンの価格としては高い」とアナリストは指摘する。
コンサルティング会社J. Gold Associatesでプリンシパルアナリストを務めるジャック・E・ゴールド氏によると、Samsung ElectronicsはFoldシリーズの法人向けマーケティングを積極的には進めておらず、一般消費者を主な対象としている。「ビジネスユーザー個人には魅力的かもしれないが、企業における採用が短期的に大きく進むとは考えにくい」(ゴールド氏)
米国TechTargetの調査部門Enterprise Strategy Groupのアナリスト、マーク・バウカー氏も同じ見解だ。小さなサイズのデバイスで従来の縦型スマートフォンより大きな画面を仕事に使いたい一部のビジネスユーザーは、Fold3を受け入れる可能性がある、とバウカー氏は指摘。「折りたたみ技術は、ニッチなビジネスニーズや特定の地域から普及が始まる可能性がある」と語る。
調査会社TECHnalysis Researchのプリンシパルアナリストを務めるボブ・オドネル氏は、Samsung ElectronicsのFoldシリーズはいずれファブレット(大型スマートフォン)の「Galaxy Note」に取って代わると予想する。Samsung Electronicsは現在、企業向けにGalaxy Noteを販売している。「Samsung Electronicsは、常に最先端技術のユーザーを自任している大勢のGalaxy Note愛用者に対して、将来のスマートフォンは折りたたみ式になることをアピールしたいのではないか」とオドネル氏はみる。
Samsung ElectronicsはFold3と同時に、999.99ドル(北米販売価格。日本円で約11万円)の折りたたみ式スマートフォン「Galaxy Z Flip3 5G」も発表した。Flip3は、開いたときに6.7型になるディスプレイを搭載する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[株式会社マクニカ] アイカ工業に学ぶ脆弱性対策 情シスが把握できずにいたアセットも正確に把握 -
製品資料
[株式会社マクニカ] 「脆弱性総まとめ」解説 被害事例から考える必須の対策ポイント -
製品資料
[Splunk Services Japan合同会社] サイバー脅威「トップ50」完全解説ガイド、新たな攻撃手法に対抗するには -
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」完全ガイドブック:メリットから資格取得のポイントまで -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] はじめての「自治体/官公庁入札」 必要な知識がすぐに学べる入門ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
2
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
AI基盤は本当に「オンプレ回帰」する? Broadcomの言い分と企業の本音
-
5
オフコンからの脱却 小川建設が自社開発システムを捨てパッケージERPを選んだ訳
-
6
ISMSの“コンサル丸投げ”が招く数千万円の無駄 NTTドコモビジネスの脱出劇
-
7
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
8
Netflixのバックエンドは「ほぼJava」 3000超のアプリを支える開発基盤の裏側
-
9
「技術屋」で終わらないために 情シスが今取るべき認定資格5選
-
10
「有線LAN環境」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
8
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
9
Macの安全神話は崩壊? 最新の脅威動向から見えた攻撃のトレンドと有効な対策
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー