HCIの“基本”が崩れた 「拡張しにくいHCI」を変えた“あの発想”変わるHCIとベンダーの考え【中編】

「HCI」はコンピューティングやストレージのリソースを個別に拡張できないことが基本だったが、その基本が変わりつつある。どのようなHCIが市場の中心になるのか、直近の動きを追う。

2021年11月15日 05時00分 公開
[Dave RaffoTechTarget]

 「ハイパーコンバージドインフラ」(HCI)は基本的にリソースを個別に拡張できない。ストレージやコンピューティングのリソースが1つの筐体(きょうたい)に組み込まれているため、何か1つのリソースを増強したい場合でも、全てを追加することが前提になってしまう。

 ただしそれは“基本”の話だ。HCIベンダーは「拡張しにくさ」を解決する方法を提供し始めている。

VMwareも着目したHCIの“あの仕組み”

 HCI市場においてVMwareやNutanixに後れを取ったベンダーは、サーバとストレージを個別に拡張できる分離型HCIを投入した。これに該当する製品は、Hewlett Packard Enterprise(HPE)の「HPE Nimble Storage dHCI」や、NetAppの「NetApp HCI」などがある。こうした分離型HCIは、VMware、Nutanix、Dell EMCといったHCIベンダーの牙城を崩すには至っていない。

 ただし古株のHCIベンダーも分離型の仕組みに注目している。VMwareは、vSANのクラスタ外のストレージリソースを利用できるようにする「vSAN HCI Mesh」という機能を追加した。この機能によって、ユーザーはHCIのクラスタ間でストレージ容量を共有可能になった。つまりユーザーはノードを追加で購入することなく、他のクラスタで余っているストレージのリソースを利用できるようになった。

 VMwareが2021年に公開した「VMware vSAN 7 Update 2」は、vSAN HCI Meshの幾つかの機能を拡張した。このアップデートで、vSANクラスタ外にあるサーバとvSANのリソースを共有することが可能になった。以前のバージョンでは、vSAN HCI MeshによってvSANのデータストアを利用できる最大ノード数は64台だったが、これが128台まで増加したことも変更点の一つだ。

 vSANを搭載するHCIアプライアンス「Dell EMC VxRail」(VxRail)は、vSAN HCI Meshによって外付けストレージをクラスタのリソースとして使えるようになった。例えば「Dell EMC PowerStore」「Dell EMC PowerMax」「Dell EMC Unity」といったストレージアレイをVxRailのクラスタに接続できる。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news050.jpg

ウェルビーイング調査 今後最も力を入れたい分野は「身体」、優先度が低いのは?
ASAKO サステナラボは、独自の「60のウェルビーイング指標」により生活者の充足度を数値...

news068.png

10代の7割超がショート動画を「ほぼ毎日見ている」――LINEリサーチ調査
LINEリサーチは全国の男女を対象に、ショート動画に関する調査を実施しました。

news158.png

自社の変化に対して行動する従業員はわずか2割 なぜそうなる?――電通調査
自社の変化に対する従業員の意識について確認するための調査結果です。