「Android」スマートフォンの代表的機種でありながら、市場での存在感を十分に示せていない――。そうした「Pixel」シリーズへの評価は、「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」で変わる可能性があるという。それはなぜなのか。
Googleのスマートフォン「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」は、AppleとSamsung Electronicsが支配的地位を占める企業向けスマートフォン市場に対する、Googleの力強い復活の意気込みを表している。同社は2021年10月に発表したPixel 6とPixel 6 Proに、競合製品との差異化でビジネスユーザーと一般ユーザーを引き寄せる機能を豊富に盛り込んだ。充実したカメラの新機能と、公称駆動時間24時間のバッテリーも備える。
Pixel 6とPixel 6 Proは、数年ぶりの大幅な変更を加えたGoogleのモバイルOS「Android 12」を搭載する。Android 12の主な機能には、例えばスマートフォンのカメラやマイクを利用するアプリケーションの管理を簡素化するダッシュボード機能がある。同社はPixel 6とPixel 6 Proに2024年10月まではOSアップグレードを、2026年10月まではセキュリティアップデートを提供する。
Googleの公式オンラインストア(米国向け)での価格はPixel 6が599ドルから(国内向けの税込み価格は7万4800円から)、Pixel 6 Proが899ドルから(同11万6600円から)となっている。最低価格が約800ドルのApple「iPhone 13」やSamsung「Galaxy S21」と比べて大幅に低い価格は、ユーザーにとって魅力的だ。
調査会社Gartnerのアナリスト、ビル・メネゼス氏は、この価格は「これまで『Pixel』シリーズの購入を検討したことのなかった企業の関心を引く」とみる。現行の競合機種よりも価格が低いことは、「試しに数台購入する」という動機になり得るからだ。
Googleのスマートフォンは苦戦している。Gartnerによると、スマートフォン市場でAndroidデバイスは約75%のシェアを占めているものの、Pixelのシェアはその中のほんの一部でしかない。ただしPixel 6とPixel 6 Proに対するユーザーのニーズは高い。通信社Bloombergの報道によると、2021年10月の予約注文受付開始時には、Googleの公式オンラインストア「Google Store」(Googleストア)がアクセスの急増によってダウンした。
Pixel 6とPixel 6 Proで何よりも革新的なのが、Googleが独自に開発したSoC(CPUや関連プロセッサをまとめた統合型チップ)、「Google Tensor」を搭載していることだ。ArmアーキテクチャベースのTensorは、リアルタイム翻訳、精度の高い音声文字起こし、高度な写真編集などのスムーズな実行を可能にする。後編はPixel 6とPixel 6 Proの機能を基に、Tensorの実力を検証する。
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