英国の通信業者が実施したテレワーク調査によると、回答者の82%がテレワークでは自宅に引きこもる必要があると考えているという。その理由とは。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)が始まって以来、テレワークを導入した企業の従業員は、自宅でも生産性を発揮できると証明してきた。一方で通信ブランド「Three」を運営する通信業者Hutchison 3G UKがマーケティング調査会社OnePollに委託して実施した調査は、テレワークの困難さを明らかにした。
OnePollは、英国で雇用された成人2000人を対象に2021年7月に調査を実施した。調査は、パンデミックが始まってから短期間に人々の生活が大きく変化したこと、特に従来の9時〜17時までの勤務を中心に、テレワークが急速に人々の新しい生活様式(ニューノーマル)になりつつあることを示した。
テレワークにはさまざまな利点がある。一方で調査結果は、労働時間の長時間化やインターネットの接続性に依存するという新たな問題もあることを示す。
調査結果によると回答者の82%が、安定したインターネット接続を維持するためには自宅に引きこもる必要があると答えた。過半数以上(66%)が、テレワークは自分にプラスの影響をもたらすと考えているものの、半数弱(48%)が精神衛生上マイナスの影響があると回答した。その主な理由は、自宅に引きこもりがちになる(35%)、同僚とのつながりが希薄になる(34%)、仕事とプライベートの切り替えが難しい(25%)といったものだ。
回答者の約3分の2(67%)は「より良い仕事場」を求め、48%は「仕事をする場所を変えることに前向き」だと答えた。半数近く(47%)は「外に出ることがモチベーション維持に役立つ」と答えているが、いざ仕事となると信頼できるインターネット環境が必要となり、自宅に引きこもってしまうという。
自宅でなくても5G(第5世代移動通信システム)回線に接続可能なことを示すため、Hutchison 3G UKは英国マーゲートのビーチに、5Gへの接続が可能なワークスペースを設置。どうすれば働く人々が、インターネット接続可能なままワークライフバランスを実現できるかを紹介している。
Hutchison 3G UKで英国のマーケティングと投資対効果(ROI)を担当するディレクターのエイスリン・オコナー氏は、ほとんどの人は新しい働き方にまだ慣れていないと指摘。「信頼できるインターネット接続環境こそが、誰もが完璧なワークライフバランスを実現する鍵となる」と話す。
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