IT部門の意思決定者は、ネットワークをサブスクリプション型で利用する「NaaS」に大きな関心を寄せている。調査で明らかになった、既存ネットワークの問題とは。
無線LANベンダーのAruba Networksの調査によると、ネットワークをサブスクリプション型で利用する「Network as a Service」(NaaS)への企業の関心が高まっている。EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)地域では、2022年1月時点で10社のうち9社近くがNaaSについて議論を交わしている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で働き方が変わり、ネットワークの変更が必要になっているからだ。
Aruba Networksによる調査は、調査会社Coleman Parkes ResearchがEMEA地域のIT部門の意思決定者5400人を対象に、2021年5月から8月にかけてオンラインで実施した。従業員数が500〜5000人規模の組織を対象にした。同調査は、NaaSの定義を「ネットワークの導入、運用、ライフサイクル管理の50%以上をサブスクリプション型で提供していること」と設定した。
同調査によれば、EMEA地域の86%の企業がNaaSについて何らかの形で議論している。回答者の76%はNaaSによる運用コストの削減を期待しており、60%は設備投資(CAPEX)から運用経費(OPEX)への移行を実現できると考えている。回答者がNaaSについて考えるもう一つの重要な点は、ネットワークの導入や運用にかかる時間の短縮だ。
回答者の75%は、ビジネスニーズに応じて迅速にネットワークを拡張することが重要だと考え、64%はNaaSには企業活動を根本から変える可能性があるとみている。一方、IT担当者の数を削減する目的でNaaSを検討している企業は48%で、半数以下にとどまる。NaaSによってイノベーション(技術革新)や戦略策定の時間を創出できると考えている企業は57%で、人員削減を目的とする企業よりも多かった。
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