予算不足を嘆くITリーダーこそ「ITエバンジェリスト」になるべき理由コロナ禍のIT活用促進術【第1回】

新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、ビジネスをとりまく環境が一変した後の社会では、ITリーダーが「社内向けエバンジェリスト」を担うべきだという考えがある。その理由は何か。

2022年06月16日 09時00分 公開
[Carolyn HeinzeTechTarget]

関連キーワード

CIO


 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)はビジネスに混乱をもたらした。混乱のさなかに答えのない問題に向き合い、生産性を維持するのは容易ではない。特にIT部門は、新しいプロセスの構築と新しいツールの採用を迅速に実施する必要がある。

 本稿は、この「ニューノーマル」(新しい生活様式)の中で、IT部門がITの導入効果を引き出すのに役立つ5つの取り組みのうち、1つ目を紹介する。

1.ITリーダーが社内向け「ITエバンジェリスト」になる

 デジタルトランスフォーメーション(DX)が進み、技術への依存度が高まる中で、ITリーダーとIT部門はビジネス成功の鍵を握っている。最高技術責任者(CIO)は、戦略的なチャンスをつかみ、技術の重要性を広く伝える必要がある。

 コンサルティング会社Deloitte Consultingのマネージングディレクター兼最高経営責任者(CEO)であるマイク・ベクテル氏は「パンデミックの影響で、ITリーダーが経営陣の間で力を発揮する必要性が強調されるようになった」と語る。

 DXを推進するには、経営幹部はITを「最小限のリソースで物事を進めるための手段」だと見なす今までの認識を、段階的に変えることが必要だ。「このような認識の変化を経営幹部が受け入れることができれば、ITリーダーはプロジェクトの予算増額を堂々と要求しやすくなる」とコンサルティング会社Marlin Hawkのグローバルマネージングパートナー、ジョン・クロード・ヘスケス氏は話す。

 世界の企業のIT化はますます進んでいる。パンデミックの間、「企業における他のどの役割よりもCIOへの依存度が高くなった」とヘスケス氏は言う。「CIOは今、CEOや経営幹部から非常に高く評価されていることに気付きつつある」(同氏)

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news132.jpg

ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。

news103.jpg

なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...

news160.jpg

業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...