従業員(エンドユーザー)が自社のシステムにリモートアクセスできるようにすることは、ビジネスの継続性を維持するための有力な方法だ。リモートアクセスを可能にする方法にはさまざまな選択肢がある。
「DaaS」(Desktop as a Service)と「VPN」(仮想プライベートネットワーク)は、エンドユーザーが自社のリソースにリモートアクセスできるようにする点は同じだ。ただし使い方やユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザー経験価値)、セキュリティ、管理性が異なる。本稿はDaaSの仕組みと代表的な製品を説明する。
DaaSは、仮想デスクトップのクラウドサービスだ。IT担当者は仮想デスクトップのインフラの設定と管理をDaaSベンダーに任せられる。DaaSベンダーは通常はインターネット経由で、仮想デスクトップの画面だけをエンドユーザーのクライアント端末に配信する。
一元管理が可能な点がDaaSの特徴だ。企業は単一の管理インタフェースで、DaaSの全ての設定内容を管理できる。管理インタフェースを通じて仮想デスクトップのゲストOSや業務アプリケーションの更新プログラムを適用することも可能だ。IT担当者はエンドユーザーが新しいバージョンの業務アプリケーションを使用するタイミングやポリシーを決めたら、仮想デスクトップのイメージファイルに一斉適用できる。
代表的なDaaSとして、Microsoftの「Azure Virtual Desktop」やCitrix Systemsの「Citrix DaaS Standard for Azure」、VMwareの「Horizon Cloud on Microsoft Azure」、Amazon Web Services(AWS)の「Amazon WorkSpaces」などがある。
企業がリモートアクセスを実現するDaaS以外の選択肢に、VPNがある。第2回は、VPNの仕組みを詳しく説明する。
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