英国北東部のタイン港は通信大手BTと協力し、港内に「プライベート5G」を導入する。どう活用し、どのようなメリットを見込んでいるのか。
2022年5月、英国の通信大手BTは、「5G」(第5世代移動通信システム)をプライベートネットワークとして使う「プライベート5G」を同国の市場に提供するため、スウェーデンの通信機器ベンダーTelefonaktiebolaget LM Ericsson(Ericsson)との提携を発表した。その翌月の6月、BTは英国北東部に位置する主要深海港のタイン港(Port of Tyne)にプライベート5Gを提供することを発表。同港を世界で通用する「スマート港」へ変革するという野望を掲げる。
BTによると、タイン港のプライベート5Gは2022年後半に稼働を開始する。同社と同港は連携して港内の全施設に高速かつ低遅延のネットワーク接続を導入し、港内業務における新技術や既存技術の活用を進める。
タイン港は、貨物や自動車のターミナル、クルーズ船やフェリーなど船舶の運航、港湾の物流管理や団地運営などを手掛けている。同港は政府や企業と連携し、海運に関する革新的な取り組みを生み出す構想「Maritime Innovation Hub」に参画している。この構想のインフラとして、同港は「LTE」(Long-Term Evolution)など「4G」をプライベートネットワークとして使う「プライベート4G」やプライベート5Gを導入する。
タイン港の運営戦略「TYNE 2050」の中核を成すのがデジタルトランスフォーメーション(DX)だ。5Gを活用してさまざまなデータを取得し、データ主導の意思決定を実現する。これにより事業全体の効率を高め、港の利益向上につなげる。
プライベート5Gの活用例として、タイン港は次の取り組みを挙げる。
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