DV被害者を支援する団体RefugeとセキュリティベンダーAvastは、女性が安全にパートナーとの関係を終わらせるツールを提供開始した。その背景には何があるのか。ツール提供の意図とは。
DV(家庭内暴力)被害者を支援する団体Refugeは、セキュリティベンダーAvast Software(2021年にNortonLifeLockが買収を発表)と共同で、デジタルハラスメント(ITによる嫌がらせ)対策ツール「Digital Break-Up Tool」を公開した。Digital Break-Up Toolの狙いについて、Avastの最高情報セキュリティ責任者(CISO)ジャヤ・バルー氏は、
だと説明する。不正利用の対象として想定するITサービスには、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)やオンラインバンキングがある。配車リクエストアプリケーション「Uber」やアスリート向けアプリケーション「Strava」のような位置情報を利用するアプリケーションも含まれる。
私たちの日常生活は、さまざまなITサービスで営まれている。Digital Break-Up Toolは、女性がデジタルハラスメントから身を守るために、クリーンな別れ方の重要さに対する意識を高める一助となる。「われわれはDigital Break-Up Toolを開発することで、自分のデバイスの主導権を握る女性を応援し、女性がデジタルの自由を満喫できるようにしたい」とバルー氏は話す。
暴力的な関係に悩む英国の女性に対して、Refugeは年中無休で24時間相談を受け付けている。Webサイトのフォームに情報を記入して、アドバイザーから連絡をもらうことでも相談を申し込むことができる。
女性がオフラインでしか活動しないことを強要することが解決策であってはならないと、RefugeのCEO、ルース・デービッドソン氏は考えている。「女性が安全かつ自信を持って技術を利用できるよう支援すべきだ」(同氏)
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