米共和党は、テレワークを推進する連邦政府機関の取り組みを批判し、「政府職員はオフィスワークに戻るべきだ」と主張している。その背景には何があるのか。
米国の民間企業は、オフィスワークやテレワーク、そして両方を組み合わせたハイブリッドワークといった、さまざまな働き方を採用している。米国の政府機関もその動きに追随しているが、野党である共和党は、連邦政府機関職員のテレワークを段階的に終了させたい意向を示している。
2022年4月28日(現地時間、以下同様)に米国人事管理局(OPM)が公開した調査データによると、2021年は連邦政府機関の文民職員(約200万人)のうち、約36%が毎日テレワークを実施していた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)以前の2019年に、毎日テレワークをしていた職員は2%のみだった。
共和党の上院議員42人が、「連邦政府機関の公共サービス品質の問題は、テレワークに原因がある」と主張する書簡に、2021年11月4日に署名した。書簡は「連邦政府機関の職員に対面業務を再開させるために、直ちに行動を起こす」ことを要求していた。
米下院監督・政府改革委員会の有力議員であるジョディ・ハイス氏(共和党・ジョージア州選出)は2022年7月21日、連邦職員の今後に関する公聴会で、ジョー・バイデン大統領の取り組みに矛先を向けた。バイデン大統領は、政府機関が「模範的な雇用主」となることを目指している。そのための取り組みには、民間企業と同等かそれ以上の福利厚生や、テレワークを含む働き方の選択肢を、連邦職員に与えることを含む。
バイデン政権が掲げる「模範的な雇用主」の概念について、ハイス氏は「連邦職員を特権的な、守られた階級のように扱うためのキャッチフレーズだ」と形容する。特にテレワークに関して同氏は明確に懸念を示しており、「テレワークが省庁の実績に与える影響についての評価が一切ない」と、バイデン政権の姿勢を批判した。
中編は、米国の政府機関にとってテレワークの推進がなぜ重要なのかを解説する。
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