「通園バス置き去り事故」を防ぐために知っておきたいIT製品集バス内センサー、登降園管理サービスなど

3歳の子どもが、通園バスに取り残されたことで亡くなる事故が起きた。こうした通園バス置き去り事故の発生を防ぐべく、さまざまなベンダーがIT製品を提供している。主要製品をまとめた。

2022年09月30日 18時00分 公開
[小笠原 由依TechTargetジャパン]

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 2022年9月、静岡県の認定こども園で、通園バスに置き去りにされた3歳の子どもが死亡する事故が起きた。事故のあった認定こども園は記者会見で、幾つもの人的ミスが重なったことを死亡事故の原因として挙げていた。

 こうした事故を起こさないために、教育機関が活用できるIT製品がある。未就学児が「バスに取り残されていないかどうか」「安全に登園できたかどうか」を確認できるのに役立つ可能性がある製品と、非常時に助けを求める際に役立つ可能性がある製品をまとめた。

バスの内部に取り残さない センサーやカメラを活用した人検知システム

バス車内置き去り防止システム(SOS-0001)

項目 説明
ベンダー名 TCI
提供状況 2022年10月3日発売
価格/料金(税込み) 60万5000円

 カメラをバスの車内に設置することで、人工知能(AI)技術を活用したシステムがバスの中に残された人を検知する製品。システムが人を検知した場合には、車外に取り付けた警報ブザーが鳴る仕組みだ。システムはエンジンが停止した60秒後に起動し、60分後に自動で停止する。4台のカメラを車内に設置することで死角の発生を防ぐ。

LiDAS

項目 説明
ベンダー名 IEE International Electronics & Engineering(国内総代理店:三洋貿易)
提供状況 2023年度中発売
価格/料金(税込み) 参考価格:数十万円程度(センサーの価格や取り付け費用、バスのサイズにより変動)

 バスの天井に人の動きを検知するセンサーを設置することで、車内に取り残された子どもがいる場合に検知する製品。座席の下や毛布の下で寝ている子どもを検知することが可能だという。エンジンを切ってから一定の時間が経過すると自動的に起動。人の動きを検知すると、特定の担当者にアラートを送る。アラート送付先の担当者はユーザー組織が決め、三洋貿易が設定する。

センサーやQRコードを活用 人を頼りにし過ぎない登降園管理システム

登降園ミマモルメ

項目 説明
ベンダー名 ミマモルメ
提供状況 提供中
価格/料金(税込み) 導入費用 施工タイプ:60〜100万円、工事なしタイプ:15万円(間口1.5メートル程度まで)
ICタグ費用 3500円/枚
月額費用 1万円〜2万2000円/月(機能により変動)

 子どものかばんに入れられるICタグと、幼稚園や保育施設の門に設置するトリガーコイルを活用して、門を通過した子どもの登降園を管理するサービス。ICタグを読み取るための機器の工事が事前に必要(小規模施設は専用機器の設置のみで工事不要なケースもあり)。ICタグは充電および電池交換なしで6年間利用できる。2022年9月に各家庭の子どもの登降園情報を保護者宛てに通知する機能を追加した。

QRだれドコ

項目 説明
ベンダー名 フルティフル
提供状況 提供中
価格/料金(税込み) 無償(幼稚園、保育園のみ)

 子どもの名札の裏にQRコードを印刷した紙を入れておき、それを幼稚園、保育園の担当者がスマートフォンやタブレットで読み取ることで、登降園の打刻をするサービス。2022年8月に送迎バスの乗降時に活用できる「バスモード」(現在は試験運用版を提供)を有償オプションとして追加した。バスモードでは、バスの乗降時にQRコードを読み込むことで点呼ができ、「乗降すべき子どもが乗降しなかった際にアラートが出る」といった機能を利用できる。

コラム:子ども自身がSOSを送れるGPSサービスも充実

 消費者向けサービスの中には、バスに置き去りにされた際に、子どもが自ら助けを求めるための手段として役立つサービスがある。教育機関は保護者にこうしたサービスの導入を推奨することで、事故の発生を防ぐことができる可能性がある。

 ビーサイズの「BoTトーク」は、メッセージ送受信機能が付いたGPS(全地球測位システム)端末を使った見守りサービスだ。保護者は専用のスマートフォンアプリケーションを使って、専用端末を持った子どもの移動経路と現在位置を確認できる。子どもは専用端末の中央に付いたボタンを長押しするとメッセージの録音ができ、保護者が閲覧する専用アプリケーション宛てに音声メッセージを送ることができる。

 ALSOKの「まもるっく」は、セキュリティサービス「ALSOK」への緊急通報ができる見守りセキュリティサービス。子どもは専用スマートフォンに付いたストラップを引くことで、音声による緊急通報ができる。子どもから通報があった際には、ALSOKが保護者宛てに状況と位置情報を連絡する。事前に必要な設定をしておけば、子どもは専用スマートフォンを使って保護者の携帯電話に電話をすることもできる。

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