第13世代「Intel Core」のノートPC向けを発表したIntel。業界関係者は「最大クロック周波数」を引き上げた製品群に一定の評価を示す。だがIntelの今後は別問題だ。
半導体ベンダーであるIntelやAdvanced Micro Devices(AMD)、Armなどが覇権争いを繰り広げるプロセッサ市場。Intelはプロセッサ製品群「Intel Core」第13世代のノートPC向け「HXシリーズ」を発表すると同時に、同社の存在感をアピールした。これは“Intel新時代の前触れ”なのか。
HXシリーズの最上位モデル「Core i9-13980HX」は、24個のCPUコアを備える。最大クロック周波数は5.6GHzとなっており、Intelは「2022年12月時点で世界最速のモバイルプロセッサだ」と説明する。
IntelはHXシリーズの発表によって、プロセッサ市場における同社の優位性を強調した格好だ。ただし今後の市場において、Intelの競争力が回復するかどうかは明確ではない。あるアナリストは、「Core i9-13980HXは短期的にはIntelの競争力を強化するが、その先を含めて同社の成功を保証するものではない」と指摘する。
調査会社Futurum Researchのプリンシパルアナリストで、マーケティング会社Broadsuite Media Group(BMG)のCEOであるダン・ニューマン氏は「Intelは市場が注目して当然の魅力的な技術を示した」と評価する。一方でニューマン氏も、Intelの競争力が今後継続するかどうかは別の問題として捉える。IntelのライバルであるAMDとArmは、ノートPCやスマートフォンを含むモバイル端末向けに競争力のあるプロセッサを提供し、今後もIntelに圧力をかけると考えられるからだ。
「Intelは、消費者がスマートフォンの利用で得ている体験に比肩し得る、魅力的な選択肢を消費者に示せるかどうかという重要な転換点に来ている」。ニューマン氏はそう話す。
HXシリーズの発表以外にも、Intelはさまざまな製品を手掛けようとしている他、半導体製造の特殊な体制を築き上げようとしている。ニューマン氏は、その点もIntelの未来を左右する鍵になるとみる。
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