アプリケーションをクラウドサービスからオンプレミスインフラに戻す「脱クラウド」には、具体的にはどのような作業が必要になるのか。最初にやるべきことを説明する。
インフラ管理で可視性の低さが課題となったり、コストが予想外に増大したりした場合は、アプリケーションのインフラをクラウドサービスからオンプレミスインフラに戻す「脱クラウド」を検討する価値がある。脱クラウドを決定して“オンプレミス回帰”を実現するには、どのような作業が必要なのか。脱クラウドの工程を8つのステップに分けて説明する。
アプリケーションの脱クラウドをするにはまず、移行先のオンプレミスインフラを用意しなければならない。具体的には、
が必要になる可能性がある。
脱クラウドに踏み切るときは、アプリケーションをオンプレミスインフラに戻した後、継続して運用できるだけの十分な予算を確保できるかどうかを確認する。適切な予算がなければ、オンプレミスインフラで期待通りにアプリケーションが動作しなくなり、再度クラウドサービスに戻さなければならないリスクがある。
必要に応じて、オンプレミスインフラやアプリケーション管理の担当チームを再編成し、移行プロジェクトを主導するエンジニアを指名する。過去のクラウドサービスへのアプリケーション移行時に、オンプレミスインフラ管理チームの人員を削減したり、チームを廃止したりしていた場合は、オンプレミスインフラやアプリケーションを管理するための担当者を確保した方がよい。オンプレミスインフラへの移行の過程で、移行後のインフラの拡張やアプリケーションの管理に備えておくことが重要だ。
第3回は、脱クラウドの3つ目のステップである「バックアップ」を詳しく説明する。
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