Seagateの「22TB HDD」の面白さは“容量だけ”じゃない?22TB「以上」の価値をHDDに【前編】

HDDベンダーのSeagateは最大容量22TBのHDDを発売した。HDDベンダーの競争は過熱しており、容量以外の面でも強みが必要になる。Seagateは22TB製品の発売の他、もう一つの強化点を発表した。

2023年08月01日 07時15分 公開
[Yann Serra, Antony AdsheadTechTarget]

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 HDDベンダーのSeagate Technology(以下、Seagate)は2023年4月13日(米国時間)、容量22TBのHDD「Seagate IronWolf Pro 22TB HDD」を発売した。HDDの最大容量の大きさはHDDベンダーが訴求する“売り”の一つだが、近年は容量以外の付加価値によっても競争が起きている。Seagateは今回の新HDDで、容量以外の“ある特性”を強化した。

Seagateは「22TB」の容量以外に何を変えたのか?

 Seagateが強化する付加価値の一つが、他製品のベンダーとの連携だ。同社は単に22TBのHDDを発売するだけでなく、NAS(ネットワーク接続ストレージ)ベンダーQNAPと共同で、両者の製品を一部統合したポートフォリオを提供すると発表した。具体的には、QNAPのNAS用OSである「QuTS hero」が、Seagateの拡張筐体(きょうたい)JBOD(Just a Bunch Of Disks)の「Seagate Exos E」シリーズをサポートするようになった。

 SeagateのシニアバイスプレジデントであるB.S.テ氏は、エッジでデータを扱う企業のデータ保存用ストレージとしてNASが普及していると分析。「扱うデータが増えるほど、遠隔地にバックアップするオフサイトバックアップが重要になる」と同氏は指摘する。SeagateとQNAPのポートフォリオ統合の狙いは、企業が容易にオフサイトバックアップをできるようにすることだという。


 中編ではSeagate IronWolf Pro 22TB HDDの性能を前モデルと比較しながら紹介する。

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