Microsoftは、同社のオフィスアプリケーションやOSをサブスクリプション形式で利用するための幾つかの選択肢を用意している。「Office 365」と「Microsoft 365」の違いを含めて、その選択肢を紹介する。
OSやアプリケーションをサブスクリプション形式で利用することは、珍しいものではなくなった。Microsoftは2020年に、オフィススイート「Office 365」を引き継ぐ「Microsoft 365」を2020年4月に提供開始した。ただしOffice 365が完全になくなったわけではない。そこで改めて、Office 365とMicrosoft 365の違いや、各種プランの違いをおさらいしておこう。
Microsoftは、法人向けのプランとして「ビジネス」系と「エンタープライズ」系のラインアップを用意している。例えばビジネスには「Microsoft 365 Business Basic」や「Microsoft 365 Business Standard」があり、エンタープライズには「Microsoft 365 E3」や「Microsoft 365 E5」などがある。
エンタープライズにはOffice 365とMicrosoft 365の両方のプランがあるが、ビジネスにはMicrosoft 365のプランのみしかないことも大きな違いだ。例えばエンタープライズには前述のMicrosoft 365 E3やMicrosoft 365 E5の他に、「Office 365 E3」や「Office 365 E5」がある。
Microsoft 365とOffice 365の違いは、Microsoft 365がOffice 365の内容を包含する形となっている点だ。その分の価格の違いがあり、国内では例えばMicrosoft 365 E3が年間契約の月額でユーザー当たり4500円(税別)なのに対し、Office 365 E3は2880円(税別)だ。
利用できるサービスや機能で比較すると、例えばMicrosoft 365 E5とOffice 365 E5は似ているのだが、デバイス管理ツールの「Microsoft Intune」はMicrosoft 365 E5の方にしかない、といった違いがある。
Microsoftは「現場担当者向け」と説明するプランを用意している。現場担当者とは、店舗での販売員やレジ係、顧客サービス担当者など顧客との最初の接点になる人や、医療スタッフ、製造作業員などが対象になる。現場担当者向けのプランは、アプリケーションがより充実したその他のプランよりも、コストを抑えられる内容になっている。
そうした現場担当者向けのMicrosoft 365のプランとしては、「Microsoft 365 F1」「Microsoft 365 F3」がある。価格の違いは、年間契約だとMicrosoft 365 F1がユーザー当たり月額280円(税別)、Microsoft 365 F3はユーザー当たり月額1000円(税別)。OS「Windows」のライセンスが含まれるのは、Microsoft 365 F3の方だけだ。
Microsoft 365のOffice 365のプランを購入するかどうか、どのプランを購入するかを決める際には、以下の点も判断材料になる。
次回は、Microsoft 365とOffice 365のプランで実際にどれだけのコストが必要なのかを試算してみる。
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