Microsoftは2023年11月のカンファレンスで、Copilot for Microsoft 365の新機能を発表した。Copilotは同社がこれまで提供してきた仮想アシスタントと何が違うのか。
Microsoftは2023年11月、主催した年次カンファレンス「Microsoft Ignite 2023」で、大規模言語モデル(LLM)を搭載した業務支援ツール「Copilot for Microsoft 365」(旧称:Microsoft 365 Copilot)に搭載する、複数のAI(人工知能)機能を発表した。
同社は過去に、仮想アシスタントとして複数のキャラクターを発表してきた。1990年代に登場した「Microsoft Bob」や「Clippy」がその例だ。これらのキャラクターは、1990年代から2000年代にかけて拡大したMicrosoftアプリケーションのガイド役を担っていたが、使い勝手が良かったとは言い難く、どちらも数年で製品群から消えた。
専門家の中には、Copilot for Microsoft 365をこれまでの仮想アシスタントと同様、一時的なはやり物だと捉える人がいるだろう。一方でマスード氏は、「Copilot for Microsoft 365の登場はAI革命の一つの側面であり、これまでの仮想アシスタント製品を超えるパワーや持続力がある」との見方を示す。
「生成AIの登場により、これまでのソフトウェア開発はあっという間に時代遅れになってしまうだろう」とマスード氏は話す。例えばロボティクス分野は、ロボットへの動作指示といった繰り返し作業をAI技術が人間の代わりに担うことで急速に進化している。対話型AIツールの分野でも、OpenAIの「ChatGPT」など主要ツールの利用が進むにつれて、機能の改善や進化が起きると考えられる。2023年11月には、AIベンダーHumaneがバッジ型のウェアラブルAIデバイス「Ai Pin」を提供開始した。AI技術と人間の対話の在り方に関して、今後さまざまな洞察がもたらされるだろう。
AI技術が人間の仕事を取って代わるのではないかという懸念について、マスード氏は根拠のない恐れだと指摘する。「Copilotは名前の通り、あくまで人間の副操縦士だ。完全な自動操縦には至っていない」(マスード氏)
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年1月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
Netflix、さらなる成長戦略は「アドテク自社開発」 広告主のメリットは?
Netflixは2024年第4四半期に1890万人の加入者を増加させ、広告収入を前年同期比で倍増さ...
「THE MODEL」から脱却 それでも売上高5期連続120%以上を維持する私たちがやっていること
マーケティング・セールスの生産性向上を図るため「THE MODEL」を取り入れたいと考える企...