プロンプトエンジニアリングツール7選【後編】
プロンプト作成を助けてくれる「Prompter」「PROMPTMETHEUS」「FusionAI」とは
生成AIの中でも、テキストを生成するAIからより良い答えを引き出すための技法を「プロンプトエンジニアリング」と呼ぶ。そのために活用できる3つのツールとは。
テキストや画像などを自動生成するAI(人工知能)技術「生成AI」(ジェネレーティブAI)を業務に活用する動きが広がり始めている。テキストを出力する生成AIは、大規模言語モデル(LLM)を基に稼働している。LLMから望ましい回答を得るには、適切なプロンプト(情報生成のための質問や指示)を作成することが重要だ。そうしたプロンプトを作成する設計プロセスである「プロンプトエンジニアリング」を支援するツール7つのうち、本稿は5~7つ目を紹介する。
ツール5.Prompter
併せて読みたいお薦め記事
連載:プロンプトエンジニアリングツール7選
生成AIの仕組み
「Prompter」はOpenAIのLLM「GPT-3.5」「GPT-4」用のデバッグツールで、プロンプトの問題の特定、対処に利用できる。LLM用のプロンプトをテストし、繰り返し結果を確認するための環境も提供する。
エンドユーザーはPrompterを使って、過去のプロンプトを保存して再利用したり、パラメータを調整してLLMの応答を調整したりできる。複数の異なるプロンプトを一度にテストしたり、APIにプロンプトを送信して結果を表示したりすることも可能だ。
現在のところ、PrompterはGPT-3.5とGPT-4としか連携していない。将来的には、Anthropicの「Claude」をはじめとする他のモデルでも利用可能にする計画があるという。「Google Chrome」「Mozilla Firefox」「Safari」「Microsoft Edge」といったWebブラウザで利用できる。
Prompterは無償で利用できるが、APIキーに基づく使用制限がある。
ツール6.PROMPTMETHEUS
「PROMPTMETHEUS」は、複雑なLLM用プロンプト作成に特化したツールだ。リモートサーバでプロンプトを実行する「AIプログラミングインタフェース」(AIPI)を提供する。プロンプトをデータやテキストごとのブロックに分解して、エンドユーザーは自由にそれらのブロックを並べ替えたり、組み合わせたり、テストしたりできる。プロンプトの作成履歴の保存や、クラウドサービスとして提供されるLLMでプロンプトを実行する際のコストの見積もりも可能だ。
対象のLLMはAnthropicの「Claude 2」、Meta Platformsの「Llama 2」、Aleph Alphaの「Luminous」などで、将来的にはxAIの「Grok 1」などのモデルでも利用可能になるという。
プロンプト作成、やデータのエクスポートおよびインポート機能を備えた無償の試用プラン「Playground」は、原稿執筆時点ではOpenAIのモデルでしか動作しない。その他の有償プランには、月額29ドルの「Standard」、月額79ドルの「Pro」、月額490ドルの企業向けプラン「Team」がある。
ツール7.FusionAI
「FusionAI」はプロンプトの改善や拡張を支援するプロンプトエンジニアリングツールだ。クリエイティブなライティング、アイデア出し、ブレーンストーミングに活用できる。
エンドユーザーが作成したいプロンプトの内容を記述すると、FusionAIはその指示を基により適切なプロンプトを生成する。エンドユーザーは生成されたプロンプトを編集したり、再生成したりすることも可能だ。プロンプトのクリップボードへのコピーや、生成されたプロンプトの一部をFusionAIに書き直させることもできる。FusionAIはプロンプト生成に特化したツールで、API連携機能はなく、GPT以外のモデルでは利用できない。
FusionAIは無償で利用できる。
TechTarget発 エンジニア虎の巻
米国TechTargetの豊富な記事の中から、開発のノウハウや技術知識など、ITエンジニアの問題解決に役立つ情報を厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 エンジニア虎の巻
米国TechTargetの豊富な記事の中から、開発のノウハウや技術知識など、ITエンジニアの問題解決に役立つ情報を厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」攻略ガイド:効率的に落札するためのポイントを徹底解説 -
製品資料
[株式会社うるる] 入札情報に特化した「販路拡大」「効率化」のためのサポートツールとは? -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] 公共入札に成功する企業と失敗する企業の「5つの違い」 -
製品資料
[日本ビジネスシステムズ株式会社] 専門家が教える、Microsoft 365の「テナント統合/分離」を成功に導く秘訣 -
製品資料
[rakumo株式会社] Microsoft 365での情報埋没を防ぐ、社内ナレッジを資産化する情報ポータル活用
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
3
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
4
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
5
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
「テザリング依存」に潜む落とし穴 “遅いVPN”を解消するネット構築術
-
8
積水化学工業が「SAP S/4HANA Cloud」の“全グループ導入”に踏み切った訳
-
9
データセンター事業者が「脱VMware」をした“例のライセンス問題”じゃない理由
-
10
OpenAIやAnthropicでさえ制御不能 2026年夏「3大サイバー攻撃」の衝撃
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
7
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
8
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
9
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
10
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー