VRエンジニアを目指す場合、どのようにしてキャリアのスタートを切ればいいのか。VRエンジニアに、キャリアを始めるためのステップと学習方法を聞いた。
VR(仮想現実)技術は、エンターテインメントや教育、医療、ビジネスなど、さまざまな分野で応用され、人々の生活やビジネスに変革をもたらしている。その変革の最前線で活躍するのが、「VRエンジニア」だ。
VRエンジニアとして、市場の未来を切り開く挑戦的なキャリアを積みたい人は、どのようにキャリアのスタートを切ればいいのか。VRエンジニアとしてのキャリアの始め方や、必要な知識を身に付けるための学習方法を、4つのステップで紹介する。
ソフトウェア開発企業King Crow Studiosは、VRやAR(拡張現実)、MR(複合現実)といったXR(Extended Reality)技術を手掛けている。同社でVRエンジニアを務めるスティーブン・ランシアート氏に、VRエンジニアのキャリアの始め方を聞いた。4つのステップに分けて解説する。
「VRエンジニアとしてキャリアを始めるには、まず体系的かつ効率的なソースコードを書くための基本的な知識が必要だ」とランシアート氏は話す。こうした知識は学校教育や、短期集中型のコーディングブートキャンプ、もしくは初心者向けオンラインコースなどで習得できる。
ランシアート氏自身、2年間の集中型ブートキャンプに参加し、「C」「Python」「SQL」「JavaScript」「C#」「C++」など主要なプログラミング言語を学んだという。「コーディングの基礎は、他の言語に比較的容易に応用できるため、最初から特定の言語にこだわる必要はない」とアドバイスする。
基礎的なコーディングスキルを習得したら、アプリケーションを構築するエンジンを選ぶ。ランシアート氏は、人気があり、オンラインで利用できるドキュメントが豊富なエンジンとして「Unity」「Unreal Engine」を挙げる。同氏はUnityを利用しており、「Unreal Engineよりも初心者向けで扱いやすい」と評価している。
「エンジンの扱いを学ぶための最良の方法は、まずは思い切って使ってみて、自分が楽しめる作品を作ってみることだ」とランシアート氏はアドバイスする。
VR市場は成長を続けている。今後も企業が参入し、新しいハードウェアも登場するだろう。ランシアート氏は、VRエンジニア志望者に、自分の作品をまとめたポートフォリオを作るように勧めている。「開発を始めるためのオンラインリソースは無限にある。始め方に正解も間違いもない」(ランシアート氏)
バーチャルインタラクティブスタジオThe Skywatchersのゲームディレクター兼創設者を務めるリザ・レズニック氏も、自分のポートフォリオを個人のWebサイトか、「Itch.io」「Steam」「SideQuest」などプラットフォームのいずれかに公開すべきだとアドバイスしている。
誰でも受講可能な大規模公開オンライン講座(MOOC)を配信するCoursera は、VRやAR、MRなど、XRに関連するコースを提供している。以下に主要なコースを紹介する。
次回は、VRエンジニアの報酬面や将来性について解説する。
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