ロンドン地下鉄で進む「全線4G、5G化」は、単なる利便性向上ではない。都市部での災害に備え、生命を守るための取り組みだ。現在の進捗状況と今後の完成予定とは。
ロンドンの地下鉄では、ロンドン交通局(Transport for London:TfL)とネットワークベンダーBoldyn Networksが「4G」(第4世代移動体通信システム)と「5G」(第5世代移動体通信システム)を使ったモバイル通信網の強化に取り組んでいる。モバイルネットワークの運用会社として、VodafoneThree、EE、Virgin Media O2の3社がこのプロジェクトに参画している。
モバイル通信網の強化は、利用客の利便性の向上だけではなく、新しい緊急サービスネットワーク(ESN)を整備し、緊急時に即座に生命に関わる情報にアクセスできるようにすることが目的だ。
Boldyn Networksは2021年6月にTfLと20年間の契約を結び、ロンドン地下鉄全体における高速モバイルネットワークの構築に取り組んでいる。同社は約約400人のエンジニアを投入し、夜間作業でファイバーバックボーン(基幹通信網)の設置を進めているという。
4Gと5Gの活用いついてTfLとBoldyn Networksは2025年に全地下鉄線の相互運用性テストを完了させ、現在はウィンドラッシュ線とドックランズ・ライト・レイルウェイ(DLR)での設計と初期テスト作業を進行している。
TfLとBoldyn Networksは駅だけではなく、トンネル内のモバイルカバレッジ拡張作業も進めている。両社は同作業を2026年中に完了させる予定だと説明する。
加え、TfLとBoldyn Networksは、TfLが所有する照明柱にモバイル通信用の小型セルを設置し、人通りが高いエリアでのインターネット接続を強化するという。キングス・クロス駅やロンドン・ブリッジ駅など、一部の駅ではすでに小型セルによるインターネット接続が利用できる。
TfLでエンジニアリングおよび資産戦略ディレクターを務めるイザベル・コーマン氏は、「地下鉄網全体で2026年中に4Gと5Gの利用を可能にするために、エンジニアたちが一生懸命に働いている」と述べる。Boldyn Networks UK & Ireland最高執行責任者のニック・ハドソン氏は「訪れる人々と住む人々のために、接続性の優れたロンドンを創造したい」と語る。
TfLとBoldyn Networksが整備しているESNは、地下鉄で事故や火災が発生した際に現場の映像を迅速に届け、救護活動をしやすくすること目指すという。
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