「システムが止まった」では済まされない時代が来た。レジリエンス不足は経営陣の個人責任に直結する。形骸化したBCPを、実効性ある「武器」へと変えるための具体策とは。
サイバー攻撃や自然災害でシステムが被害を受け、業務が停止したら、自社はどうなるのか――。どのような状況でもビジネス継続を可能にするには、「オペレーショナルレジリエンス」(業務の回復力)への取り組みが欠かせない。しかし、オペレーショナルレジリエンスは幅広い概念で、その効果をどう「測定」するかが課題になっている。
パフォーマンス指標の一つであるオペレーショナルレジリエンスを実証するためには、どうすればいいのか。
企業がオペレーショナルレジリエンスに取り組まなければならない背景には、オペレーショナルレジリエンスの計画や報告を義務付ける規制があることがある。例えば、以下の規制を挙げられる。
BCPへの取り組みやインシデント開示といった要件が満たされないは、企業だけではなく、経営者の個人責任が問われる場合もある。例えば、DORAは規制違反の場合、経営者に対し最大100万ユーロの罰金を課すことを許可している。過去に大規模な攻撃を受けて業務が停止した企業では、役員が解任になったり、ボーナス金額が大幅に減額されたりする事例がある。企業は、オペレーショナルレジリエンスが不十分なため、ユーザーや株主の信頼を失うリスクにも直面している。
オペレーショナルレジリエンスへの第一歩は、その「KPI」(重要業績評価指標)を定義することだ。KPIによってオペレーショナルレジリエンスが測定しやすくなり、取り組みが十分かどうかの判断もしやすくなる。KPIの定義に当たり、企業はどのデータを定量化し報告するかを決定する必要がある。適切なKPIは業種によって異なる。一般的には、以下のデータがKPIの中核となる。
オペレーショナルレジリエンスを実施するに当たってのベストプラクティス(最適な方法)として、以下の施策が有効だ。
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