生成AIが進化することで、企業のオブザーバビリティ(可観測性)やレジリエンス(障害発生時の回復力)にどのような変化をもたらすのか。専門家の意見を踏まえて紹介する。
AI(人工知能)技術を使ってテキストや画像などを自動生成する「ジェネレーティブAI」(生成AI)が、IT運用業務を担うようになりつつある。セキュリティやオブザーバビリティ(可観測性)、レジリエンス(障害発生時の回復力)の分野において、生成AIの役割は今後ますます拡大する可能性がある。
「生成AIがユーザーの話し言葉による指示を理解し、それに基づいて自在にデータにアクセスする対話型インタフェースが誕生したら、ビジネス指標やサーバのパフォーマンス指標など、さまざまデータを用いたレポートを生成できる」。こう話すのは、フリーランス技術コンサルタントであるロブ・サスエタ氏だ。
他にも、レジリエンス向上に役立つ、以下のようなテストの生成と自動化を生成AIが担う可能性がある。
マーケティング支援ベンダーHubSpotでデベロッパーリレーションズシニアマネジャーを務めるクリス・ライリー氏は次のように話す。「全ての要素をテストして問題となり得る要素を見極めることは人手では難しいが、生成AIなら可能だ。新しいテストケースの発見にもつながる可能性もある」
ライリー氏は、手作業では時間がかかり過ぎる反復作業を担うAIチャットbot(AI技術を活用したチャットbot)の登場にも期待を寄せる。ペネトレーションテストや、脆弱(ぜいじゃく)性を探し出すバグハンティングを実行するbotがあれば、以下のようなことが可能になる。
「第三者からの情報を待つのではなく、自発的にセキュリティギャップを特定することが必要だ。その際に生成AIは役に立つ」(ライリー氏)
第4回は、生成AIがスキルギャップ解消に役立つ可能性について解説する。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
なぜクラウド全盛の今「メインフレーム」が再び脚光を浴びるのか
メインフレームを支える人材の高齢化が進み、企業の基幹IT運用に大きなリスクが迫っている。一方で、メインフレームは再評価の時を迎えている。

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...