ChatGPTだけじゃない「生成AIブーム」を生んだお役立ちツール開発や運用における「生成AI」の実力【第1回】

世間をにぎわす「生成AI」ブームはいつ始まって、どう拡大してきたのか。各主要ベンダーは生成AIをどのようなツールに組み込んでいるのか。主要な動きを紹介する。

2023年09月26日 07時15分 公開
[Beth PariseauTechTarget]

 AI(人工知能)技術を使ってテキストや画像などを自動生成する「ジェネレーティブAI」(生成AI)は、企業の業務を一変させる可能性がある。生成AIブームはどう始まり、MicrosoftやGoogleなどの主要ベンダーは、これまでにどのような生成AIツールを提供しているのか。

生成AIブームが始まり、各種ツールが登場

 生成AIについての議論が起きたきっかけは、2022年11月、AI技術ベンダーOpenAIがAI技術を活用したチャットbotの「ChatGPT」を発表したことだった。同社が2023年3月、司法試験に合格できるほどの実力を備える大規模言語モデル(LLM)「GPT-4」を発表したことで議論は過熱した。同時期、同社はChatGPTのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)「ChatGPT API」を発表し、企業および消費者向けアプリケーションの性質を変えるのではないかと議論が広がった。

 生成AIは要求に応じたコーディングができるため、開発者は生成AIツールをバーチャルアシスタントとして使うことが可能だ。ChatGPT以外にも、GitHubのソースコード自動生成ツール「GitHub Copilot」や、Tabnineのソースコード補完ツール「Tabnine」なども開発者に役立つ。

 Microsoftは2023年3月、OpenAIのAIモデルをMicrosoftのクラウドサービス群「Microsoft Azure」で使用できるAPIサービス「Azure OpenAI Services」を発表した。それに加えて、同社のオフィススイート「Microsoft 365」に搭載する生成AIツール「Microsoft 365 Copilot」も発表した。

 Googleは2023年3月、同社のクラウドサービス群「Google Cloud Platform」(GCP)に生成AIのサービスを追加したことや、オフィススイート「Google Workspace」(旧「G Suite」)に生成AI機能を組み込んだことを発表した。


 第2回は、開発や運用の仕事が生成AIでどう変わる可能性があるのかを解説する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news195.png

【だから消費者に嫌われる】UI/UXの「アンチパターン」とは?
DearOneが一般消費者を対象に実施したショッピングアプリの利用状況調査の結果から、消費...

news086.jpg

「α世代」はマーケターにとってなぜ重要なのか?
Razorfishのレポートによると、α世代の中でも比較的年齢が高い層は美容製品に強い関心を...

news068.jpg

【B2Bマーケター困惑】資料請求サイト経由のリードの商談化率は10%以下 有効活用するには?
資料請求サイトを活用するのは費用対効果が合わないのでしょうか。また、商談につなげる...