世間をにぎわす「生成AI」ブームはいつ始まって、どう拡大してきたのか。各主要ベンダーは生成AIをどのようなツールに組み込んでいるのか。主要な動きを紹介する。
AI(人工知能)技術を使ってテキストや画像などを自動生成する「ジェネレーティブAI」(生成AI)は、企業の業務を一変させる可能性がある。生成AIブームはどう始まり、MicrosoftやGoogleなどの主要ベンダーは、これまでにどのような生成AIツールを提供しているのか。
生成AIについての議論が起きたきっかけは、2022年11月、AI技術ベンダーOpenAIがAI技術を活用したチャットbotの「ChatGPT」を発表したことだった。同社が2023年3月、司法試験に合格できるほどの実力を備える大規模言語モデル(LLM)「GPT-4」を発表したことで議論は過熱した。同時期、同社はChatGPTのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)「ChatGPT API」を発表し、企業および消費者向けアプリケーションの性質を変えるのではないかと議論が広がった。
生成AIは要求に応じたコーディングができるため、開発者は生成AIツールをバーチャルアシスタントとして使うことが可能だ。ChatGPT以外にも、GitHubのソースコード自動生成ツール「GitHub Copilot」や、Tabnineのソースコード補完ツール「Tabnine」なども開発者に役立つ。
Microsoftは2023年3月、OpenAIのAIモデルをMicrosoftのクラウドサービス群「Microsoft Azure」で使用できるAPIサービス「Azure OpenAI Services」を発表した。それに加えて、同社のオフィススイート「Microsoft 365」に搭載する生成AIツール「Microsoft 365 Copilot」も発表した。
Googleは2023年3月、同社のクラウドサービス群「Google Cloud Platform」(GCP)に生成AIのサービスを追加したことや、オフィススイート「Google Workspace」(旧「G Suite」)に生成AI機能を組み込んだことを発表した。
第2回は、開発や運用の仕事が生成AIでどう変わる可能性があるのかを解説する。
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