フルスクラッチ開発からの脱却

Excelと手作業の限界 サイロ化に悩むトランスコスモスの「ノーコード」活用術

現場主導の「個別最適化」は事業部門の機動力を高めるが、情報システム部門には技術的負債をもたらす。独自のExcel運用や肥大化したレガシーシステムから脱却し、全社統制と業務効率化を両立させた事例を紹介する。

 事業部門ごとに最適化されたシステムや運用フローは「技術的負債」になりやすい。トランスコスモスのコンタクトセンター事業部門も同様に、個別最適化による課題に直面していた。

 同部門では事業の特性上、顧客や業界ごとに業務の個別最適化が進んでいたが、その結果として「Microsoft Excel」や手作業を中心とした運用が常態化し、定期的な情報集約や申請、承認業務が部門ごとにサイロ化してしまっていた。これによってデータの重複管理や類似業務が発生し、全社的な業務プロセスやデータの一元化、可視化が困難な状況に陥っていたという。

 同時に、トランスコスモスのシステム管理部門の課題になっていたのが、基幹システムと連携するマネジメントシステムの存在だ。フルスクラッチで開発されたマネジメントシステムは10年以上前に開発され、度重なる改修によって肥大化、複雑化した結果、拡張の自由度を喪失していた。現場からの新たな改善要望を迅速にシステムに反映できず、運用保守に多大な人員を割かざるを得ない状況となり、運用費用と手間の増大が顕在化していた。

 こうした限界を解消するために、システム管理部門は既存システムのクラウド移行とともに、業務の個別最適から全体最適への転換を図る「共通システム」の構築に着手した。その裏側を紹介する。

「個別最適」から「全体最適」への移行戦略

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