マルウェア対策用USBメモリ携行の勧めこの1本でスーパーヒーローに

最低限必要な診断ツールやウイルス対策ツールをUSBメモリにまとめてポケットに忍ばせておけば、いざというときに対処できる。

2007年10月15日 05時00分 公開
[Ed Skoudis,TechTarget]

 医者や弁護士は、カクテルパーティーのような場では自分の職業をあまり人に明かしたがらないという話を聞いたことがある。それを耳にしたほかの出席者が病気や法律問題に関するアドバイスを求めて周囲に集まり、無料相談の輪が形成されてしまうからだ。昨今のパーティーでは、コンピュータセキュリティの分野で働いているとほのめかそうものなら、あっという間にそういった輪ができるのは間違いない。セキュリティ専門家が出席していると聞けば、誰もが動作の遅くなったPCや煩わしいポップアップウィンドウに関してアドバイスを求めようと思うのは無理からぬことだ。

 情報セキュリティ専門家にとって、手元に本格的なツールセットがなくても、取りあえず応急対策を実施する必要がある、といったケースはよくある。本稿ではこういった場合のために、マルウェアに感染したマシンに対して利用できるポータブルなソフトウェアキットを作成する方法を紹介する。インターネットでは、無料で非常に有用なシステム分析ツールやマルウェア対策ツールがたくさん出回っている。これらのツールを安価な1GバイトのUSBメモリに保存しておけば便利だ。どこに出掛けるときでも(おしゃれなカクテルパーティーに出席するときでも)このUSBメモリを持ち歩くようにすれば、困った人々を助ける情報セキュリティのスーパーヒーローのようにさっそうと登場できるというわけだ。スーパーヒーローが携行すべき武器を以下にリストアップした。

アイテム1:ウイルス/スパイウェア対策ツール

 まず必要なのは、システムをスキャンしてマルウェアを検出し、それをマシンから除去することができるウイルス/スパイウェア対策ツールだ。筆者のお気に入りの無償のウイルス対策スキャナは「ClamAV」だ(このツールは、Sourcefireが2007年に取得した)。ただし、シグネチャのアップデートは定期的にダウンロードする必要がある。

 スパイウェア対策用として気に入っている無償ツールとしては、Lavasoftの「Ad-Aware」と「Spybot Search and Destroy」、そしてTrend Microの「HijackThis」などがある。商用ベンダー各社はこれらのツールの買収に乗り出しているが、今後も無償で提供され、高品質で最新状態が維持されるのであれば、使い続けても何の問題もない。

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マルウェア | スパイウェア | ウイルス | 情報漏洩 | rootkit


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