新種の若手社員はITセキュリティの敵?コンプライアンスより自分優先

米Symantecの調査で、最新技術を使いこなし、会社のセキュリティポリシーをものともしない新人種「ミレニアル世代」の実態が裏付けられた。

2008年07月04日 08時00分 公開
[Linda Tucci,TechTarget]

 ITセキュリティには年齢問題がある。米Symantecの新しい調査で、多くのCIOの実感が裏付けられた。職場に入ってくる若い男女──世紀末生まれということで、「ミレニアル(Millennial)世代」と総称される──は年上の従業員に比べ、技術の公用と私用を区別する意識が薄いばかりか、会社のセキュリティポリシーに反して情報にアクセスしてしまう。

 ミレニアル世代(28歳以下の従業員と定義される)はそれより年上の層に比べ、Web 2.0アプリケーションを利用する頻度がはるかに高い。例えば調査によると、ミレニアル世代のうち職場でWebベースの私用メールを使っているのは75%(それ以外の層は54%)、FacebookかMySpaceに定期的にアクセスしているのは66%(同13%)、個人資産アプリケーションにアクセスしているのは51%(同27%)だった。

 これはまだ文化シフトの氷山の一角にすぎない。

 自分が使いたいと思うアプリケーションやデバイスや技術は、出どころや会社のITポリシーにかかわらず使う権利があると思うかとの問いに「そう思う」と答えたのは、ミレニアル世代が69%、それ以外の層は31%だった。実際、職場のコンピュータに私用ソフトをダウンロードしたことがあるのは、ミレニアル世代が75%、それ以外の層は25%。調査対象の組織のうち、85%がポリシーでそれを禁じているにもかかわらずだ。ミレニアル世代は、私物機器への社用データ保存も定期的に行っている。39%はPCに、38%は私物のUSBメモリに、20%は私物のHDDに、16%は私物のスマートフォンに保存していた。

 この調査は3月に実施され、会社員600人を対象に電話でアンケートを取った。600人の内訳はミレニアル世代が20%、「それ以外」が20%、「IT管理職」が20%となっている。

※訳注:残りの40%については原文に記述がない。

関連ホワイトペーパー

CIO | Web2.0 | コンプライアンス | セキュリティポリシー


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

製品資料 パロアルトネットワークス株式会社

セキュリティ運用を最適化し、SOCの負担を軽減する「SOAR」とは?

サイバー攻撃が巧妙化し、セキュリティチームとSOCは常に厳戒態勢を取り続けている。さらにデジタルフットプリントの拡大に伴い、セキュリティデータが絶え間なく往来する事態が生じている。このような状況に対応するには、SOARが有効だ。

製品資料 パロアルトネットワークス株式会社

現在のSOCが抱える課題を解決、AI主導のセキュリティ運用基盤の実力とは?

最新のサイバー攻撃に即座に対応するためには、SOCを従来の在り方から変革することが重要になる。しかし、何をすればよいのか分からないという組織も多い。そこで本資料では、現在のSOCが抱えている5つの課題とその解決策を紹介する。

市場調査・トレンド パロアルトネットワークス株式会社

セキュリティの自動化はどこから始める? SecOpsチームを楽にする正しい進め方

高度化するサイバー脅威に効率的に対処するには、セキュリティの自動化が欠かせない。だが自動化の効果を高めるには、使用ツールの確認、ワークフローの分析などを行った上で、正しいステップを踏む必要がある。その進め方を解説する。

製品レビュー ゼットスケーラー株式会社

AIで脆弱性対策はどう変わる? セキュリティ運用や意思決定に与える影響力とは

脆弱性対策は作業量や難易度を予測しづらく、限られたリソースで対応するのが難しい。さらに、単体の深刻度評価のみとなる一般的なセキュリティ監査ツールでは、包括的な分析は容易ではない。これらの課題を、AIはどう解決するのか。

製品レビュー AvePoint Japan株式会社

Microsoft 365ユーザー必見:情報漏えいの危険性が高い5つのヒヤリハットとは?

情報漏えいを防ぐためには、重大なインシデントになる前のヒヤリハットをいかに防ぐかが重要になる。そこで本資料では、Microsoft 365を利用している組織に向けて、情報漏えいの危険性が高い5つのヒヤリハットを紹介する。

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...