2009年11月06日 08時00分 UPDATE
特集/連載

中堅・中小企業向けプロダクトレビュー情報共有と経理、“一石二鳥”のJ-SaaS対応版desknet's

「desknet's+LiRaku」は、業務効率化を支援するグループウェアと、経理業務を補完するワークフローがセットになったJ-SaaS対応サービス。手ごろな料金でROIも大きく、SMBの弱点を補える。

[井上猛雄]

経理ワークフローをセットしたグループウェア

 ネオジャパンの「desknet's+LiRaku」は、業務の効率化を支援する多機能グループウェアと経理ワークフローがセットになったJ-SaaS対応サービスだ。J-SaaSは、財務会計などのバックオフィス業務から電子申告までに対応するワンストップサービスとして、経済産業省の主導により2009年3月31日から始まった。2009年10月現在、J-SaaSは32のサービスが用意されており、「desknet's+LiRaku」はWebグループウェアとして位置付けられる。

 ネオジャパン マーケティング統括部の市村英二氏は「経理ワークフローとグループウェアをセットで提供することで、グループウェアをさらに普及させたいという狙いがあった。もともとJ-SaaSは中堅・中小企業(以下、SMB)を対象にしていたが、今までわれわれがターゲットにしてこなかったSMBユーザーの中で特に30人未満の小規模企業にアプローチできるようにした」と、同製品の開発経緯について説明する。

 同社のグループウェア「desknet's」は、国内228万ユーザーの導入実績を持ち、その使い勝手にはかねてより定評がある。最新版はバージョン7だが、このセットで提供されるdesknet'sサービスは1つ前のバージョン6をベースにしている。もちろんSaaSという提供形態であるため、Webブラウザとインターネット環境があれば、いつ、どこでも手軽に利用できる(ただし携帯電話には未対応)。

 desknet'sの特徴として筆頭に上がるのは、その多機能性とコストパフォーマンスだろう。機能面では「スケジュール管理」「設備予約」「インフォメーション(掲示板)」「伝言」「所在管理」「アドレス帳」「文書管理」「議事録管理」「回覧板」「アンケート」など、企業に必要な22個もの多様なサービスがそろっている(表1)。サービス料金は、経費ワークフローアプリケーションである「LiRaku」(後述)とのセットで5ユーザー月額5250円(税込み)で、1人当たり約1000円の計算だ。2つのアプリケーションが利用できるので、SMBでも十分ペイする料金設定といえる。

表1●desknet's+LiRakuのグループウェア機能一覧
機能 内容
スケジュール 個人・グループのスケジュールを日・週・月単位で参照
ToDo 仕事の進ちょく状況や期日を即座に把握。アラーム通知も可能
Webメール 複数アカウントに対応した高機能Webメールクライアント
伝言・所在 外出時の行先登録、不在時の伝言登録・確認が可能
タイムカード 出社、外出などのデータを8打刻まで記録・集計可能
設備予約 設備グループ単位の管理
回覧板 複数メンバーへの同時通知
インフォメーション 会社への掲示や部署ごとの掲示が可能な掲示・告知機能
アドレス帳 個人、共有とデータを使い分けできるアドレス帳
文書管理 共有文書を一元管理。常に最新の文書を参照・更新可能
利用者名簿 desknet's上に登録したユーザー情報を参照できる
メモパッド 個人の電子メモ帳として利用できる
購買予約 各種必要な備品、購入物の予約
電子会議室 時間・場所を問わずいろいろな人と意見交換が可能
議事録管理 会議にかかわるすべての作業効率を向上する
キャビネット 個人で管理したい文書や画像データを保管
仮払精算 交通費など業務で発生する費用を精算登録可能
備品管理 共通で使う文房具など社内の備品を一元管理
アンケート ユーザーへのアンケートの実施・集計が可能。匿名機能あり
プロジェクト管理 ガントチャートによるプロジェクトの進ちょく管理機能を備える
ワークフロー 各種の届け出をルート別に申請
リポート 日報などの報告書を提出する

使い勝手の良い画面デザイン・機能間連携の相乗効果

 desknet'sのポータル画面は、機能の新着情報を通知するほか、上記の各機能を利用シーンに合わせて設定することができる(画面1)。すべてのサービスの基本画面は「メニュー」「メイン」「サブ」という3つのウィンドウ(画面2)でデザインが統一されており、初めて利用するユーザーでも直感的に扱えるようなインタフェース設計だ。特にサブウィンドウは各機能に対する検索機能や、個人設定、機能操作のヘルプなど使用頻度の高い機能が盛り込まれ、操作面のポイントになるところだろう。

画面1画面2 (画面1=左)ポータル画面の一例。完全なカスタマイズではないが、各種サービスを利用シーンに合わせて設定することができる。(画面2=右)統一された画面デザイン。左にサービスメニューの一覧、中央に大きなメインウィンドウを配置。さらに右側のサブウィンドウでは必要な情報の絞り込み検索を行える《クリックで拡大》

 このような画面デザインに加え、多機能性を補完する「機能間の密接な連携」がdesknet'sの使い勝手をさらに良くしているといえる。1つの機能からさまざまな登録が行えるため、入力の二度手間がない。例えば、あるグループメンバーで会議を行いたい場合は、スケジュールの「空き時間詳細検索」によって、対象メンバーの全員が共通利用できそうな空き時間を探し、同時に「設備予約」で会議室も押さえればいい。さらに、メンバーに対しては「メール」や「伝言」で決定内容を通知して確認を取れる。このようにスケジュールを中心にした複数の機能間連携で、効率的な情報共有を実現している(画面3)。従来のように各人の予定を何度も変更したりキャンセルするといった面倒なスケジュール調整が不要になるため、社内の人間関係も円滑になる。

画面3 画面3●スケジュール管理を中心とした機能間の密接な連携。メンバーの空き状況を確認した上でスケジュールを登録し、同時に会議室なども予約できる《クリックで拡大》

 desknet'sでは、メイン機能となるスケジュール管理以外にも有用な機能が用意されている。市村氏は「ほかのASPサービスで対応していない議事録管理機能もお勧め。目的や議題を明確にし、効率の良い会議を実施するために役立つ」と語る。この議事録管理機能(画面4)は、議事録作成だけでなく、会議を円滑に進める一連の流れを作れる。まずアジェンダを事前に登録しておき、それをメンバーに通知して「ToDo」機能で会議の準備をしてもらうようにすれば、話し合うことが明確になり、議論しやすくなるといった具合だ。「このほか日報・リポートなど、議事録作成以外のユニークな使い方をしているユーザーもいる」という。

画面4 画面4●議事録管理機能ではスケジューラ、Webメール、ToDo、回覧板、文書管理の5つの機能と連携することで会議に関する作業を円滑に進められる《クリックで拡大》

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