文書管理の目的は真っ先に思い付くペーパーレス化だけでなく、ナレッジマネジメント、ECMなど多様化している。企業は「文書管理製品」を探しているのではなく、自社の課題を解決する方法を探しているのだ。
ITソリューション導入の古典的なテーマの1つに、「ペーパーレス化」がある。一部の先進的な大企業の中には、既に20年以上前からオフィスのペーパーレス化に取り組んできたところもあるが、ここ10年でPCを使ったワークスタイルが一般的になり、HDDやネットワークの価格性能比が飛躍的に向上したことを背景に、中堅・中小企業も含め幅広い企業でペーパーレス化が進んだ。
確かにオフィスのペーパーレス化は企業に多くのメリットをもたらしたが、同時に新たな課題を生むことにもなった。電子媒体の文書は極めて容易に更新・複製できるため、放っておくと無秩序に数が増殖し、遅かれ早かれ管理しきれなくなってしまうのだ。その結果、「あのファイル、どのサーバのどのフォルダにあったっけ?」「この文書は、どのファイルが最新版なんだっけ?」といった混乱が生じることになる。
こうした課題を解決するためにあるのが、文書ファイルの保管場所やバージョン管理、アクセス制御などの機能を提供する文書管理システムだ。既に多くのベンダーからさまざまなパッケージ製品が提供されており、また自社開発で文書管理システムを構築する企業も少なくない。また近年では、文書ファイルだけでなく、Webのコンテンツやメール、画像や動画などのデータも含めた、社内に存在するあらゆるコンテンツを一元的に管理する「ECM(Enterprise Contents Management)」というソリューションも注目を集めている。
そこで本稿では、ノークリサーチのシニア・アナリスト岩上由高氏に、文書管理システムの導入状況やトレンドといった最新事情、および今後の市場展望などについて詳しく話を聞いた。
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