コマーシャルOSSのBI「ActuateOne」はリポート表現力で現場のデータ活用を支援BI製品紹介:アクチュエイトジャパン

Eclipseファンデーションの中でトッププロジェクトの1つに位置付けられているリポーティングツールの「Eclipse BIRT」。その商用版である「ActuateOne」を紹介する。

2012年09月06日 08時00分 公開
[富永康信,ロビンソン]

2つのライセンスをインストールするだけのリポーティングツール

 1993年に設立し、米国カリフォルニア州サンマテオに本社を置くアクチュエイトコーポレーション(以下、アクチュエイト)は、ビジネスインテリジェンス(BI)業界では珍しくM&Aの波に飲まれることなく現在も独立系を維持しているベンダーの1つだ。

 同社はまた、オープンソースコミュニティーの開発力を自社製品のコアテクノロジーに応用したコマーシャルオープンソースソフトウェア(OSS)のBIベンダーでもある(関連記事:コマーシャルOSSが注目を集めるリポーティングツールの最新動向)。2005年からオープンソースのJava統合開発環境であるEclipseのスポンサーとなり、「BIRT(Business Intelligence and Reporting Tool)」というEclipseプラグインを提供することでOSS版ユーザーを広げながら、機能強化した商用版製品への拡販につなげてきた。

 グローバルで150万人以上の開発者が存在するBIRTのコミュニティーは、「構造化データの視覚化の実現に、Webデザインのメタファーを導入すること」を目的として活動し、Eclipseファウンデーションの中ではトッププロジェクトの1つに位置付けられている。その証拠に、Eclipseのメジャーリリースの際にはデフォルトのプラグインとしてBIRTが同梱されるほどだ。

 その「Eclipse BIRT」の商用版が、BIリポーティングソリューションの「ActuateOne」である。ActuateOneは、クライアント側の開発環境である「BIRT Designer」と、アプリケーションサーバ「BIRT iServer」という、2つのシンプルな機能で構成されている。これら2つのライセンスをインストールするだけで、企業内外に散在するさまざまなデータソース、例えばデータベース管理システム(DBMS)やデータウェアハウス(DWH)などのデータベース、JavaアプリやPOJO(Javaオブジェクト)、フラットファイル、Hadoop、Webサービス、「Salesforce CRM」などからデータを取り出して、さまざまなリポートを作成できる。経営層やマネジャー、取引先、現場の担当者、Webユーザーに至るまで多様なユーザーに簡単にリポーティング機能を提供する仕組みとなっている。

画像 ActuateOneのシステム構成。1つのサーバ(One Server)と1つのデザインツール(One Design)のシンプルなライセンスで、ユーザー自身が自由にリポートをカスタマイズ可能だ

連載:BI製品紹介

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